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【元看護師が語る】看護師のキャリアアップとは?4つの道を厳選して紹介!

「今後、看護師としてキャリアアップしたいけど、どんなプランががあるの?」
「どんな資格やスキル、経験がキャリアアップに繋がるの?」

上記のように、多くの看護師がキャリアアップについて悩みます。

私は、「看護師のキャリアアップは、師長になることかな」とキャリアの道は1つだけだと思っていました。

看護師は様々なキャリアアップの道があるため、将来の展望をイメージし、自分に合ったキャリアプランを考えていきましょう。
本記事では、看護師がキャリアアップする方法や注意点なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。


看護師のキャリアアップ:4つの道

看護師のキャリアアップは様々ですが、次の4つの道が一般的です。
将来のビジョンをイメージした際、どのキャリアが自分に合っているのか考えてみましょう。

スペシャリスト

スペシャリストとは、「特定の領域において、豊富な知識と実践経験を持つプロフェッショナル」です。
特定の分野での高い知識や技術を獲得することは、自身の強みを伸ばせるため、キャリアアップには非常におすすめです。

具体的には、「認定看護師」や「専門看護師」が挙げられます。

  • 認定看護師

認定看護師とは、「特定の看護分野で熟練した看護技術や知識を持つ」と認められた看護師のことを言います。
高い水準での看護実践が求められるため、ケアの質の向上を図れます。
認定看護師の専門分野には現在、以下の21分野があります。

救急看護
皮膚・排泄ケア
集中ケア
感染管理
糖尿病看護
不妊症看護
摂食・嚥下障害看護
小児救急看護
認知症看護
緩和ケア
がん化学療法看護
がん放射線治療看護
新生児集中ケア
透析看護
手術看護
脳卒中リハビリテーション看護
慢性呼吸器疾患看護
がん性疼痛看護
訪問看護
乳がん看護
慢性心不全看護

※2027年から、認定看護師に認定されている分野は19の新分野に移行されます。

認定看護師になるには、以下の過程が必要です。

①実務研修が通算5年以上(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
例:在宅ケア認定看護師→看護師経験5年、うち3年は訪問看護経験

②認定看護師教育機関で受講
・6ヶ月~1年間
・600時間以上(特定行為研修を含む新制度は、800時間程度と特定行為に関する実習)

③認定審査

④認定看護師に登録

⑤5年ごとに更新

  • 専門看護師

専門看護師は、「特定の専門看護分野の知識・技術を深め、卓越した看護を実践できる」と認められた看護師のことを言います。

看護系の大学院を終了する必要があり、教育や研究分野でも活躍が期待されます。

専門看護師に認定されている分野は、以下の14分野です。

がん看護
家族支援
急性・重症患者看護
感染症看護
災害看護
地域看護
老人看護
在宅看護
慢性疾患看護
遺伝看護
母性看護
精神看護
放射線看護
小児看護

専門看護師になるには、以下の過程が必要です。

①看護系大学院修士課程を終了+専門看護師教育課程基準の決められた単位を取得

②実務研修が通算5年以上(うち3年以上は専門看護分野の実務研修)

③認定審査

④専門看護師に認定・登録

⑤5年ごとに更新

ジェネラリスト

日本看護協会では、ジェネラリストとは「経験と継続教育によって習得した暗黙知に基づき、その場に応じた知識・技術・能力が発揮できるもの」と定義されています。

スペシャリストとジェネラリストの違いを簡単にまとめました。

スペシャリスト              ジェネラリスト
特定の分野における専門職        オールラウンダー
21分野に分かれる            14分野に分かれる
資格取得必須              資格取得なし

上記のように、ジェネラリストは多くの看護師に当てはまります。
様々な領域で経験を積むことによって、どんな疾患にも水準の高い看護ケアを提供でき、臨機応変に対応できる側面もありますね。

また、在宅看護の需要が増えている現状があります。
今後は病院だけではなく、在宅看護でも利用者への適切な医療・看護ケアの提供に貢献することが期待されます。

管理職(マネジメント)

管理職は、看護部長や看護師長、主任などのことをいいます。
具体的な仕事内容は以下の通りです。

  • 看護部長

看護部長は、看護部全体の代表的立場です。
主な業務内容は3点です。

1.看護部業務計画の作成
→院長や事務長へ提出し、現場看護師に割り振る仕事を具体的に決定します。

2.施設運営の参画
→医師や薬剤師など他職種と話し合いながら、現場看護師が働きやすい環境を整えます。

・院長、事務長や現場看護師との交渉や調整
→現場看護師からの声を聞き、業務改正や看護師配置人数などを相談します。

上記のように、現場からは離れて、病院や施設全体、なおかつ現場看護師のマネジメントが主な仕事です。

  • 看護師長

看護師長は、各病棟の看護師のリーダー的立場です。
看護部長より現場に近いものの、現場での受け持ち業務などは行いません。
主に病棟のマネジメント業務を担います。
病棟ごとに配属されているため、身近な存在でイメージしやすいかもしれないですね。

具体的な仕事は、以下の3つに分けられます。
1.病棟内看護の目標設定、達成
→各看護師の目標について、定期的に面談し、目標達成のサポートをします。
 また、病棟内の看護目標を決め、達成できるよう病棟内でミーティングを行います。

2.各看護師の育成や支援
→それぞれの看護師の育成にも携わり、新人看護師がスムーズに業務を行えるように
 教育プログラムや制度を整えます。

3.患者のクレーム対応や危機管理
→各病棟で発生したクレーム対応を行います。また、トラブルを回避できるように危機管理
 についても指針を立てて実行します。
 業務を滞りなく行えるよう、細かなマニュアルを決定していくことも仕事に含まれます。

  • 看護主任

看護主任は、看護師長と看護師をつなぐ立場です。

仕事内容は、以下の3つに分けられます。
1.他スタッフの手本となる一般看護業務
→現場看護師のリーダー的ポジションになるので、お手本となる看護師として業務に努めます。

2.病棟運営状況の把握や問題点の改善
→現場看護師の代表として、問題点を挙げ、改善策などを看護師長と話し合います。

3.新人スタッフの教育
→看護師長が立てたプランやプログラムに沿って、看護師の教育や指導を行います。

その他選択肢

上記以外でも、看護師のキャリアアップの幅は広く存在します。
以下、一例としてご紹介します。

  • 海外で看護師として働く

  • 看護学校での教員

  • 派遣看護師として様々な経験をし、看護分野の幅を広げる

  • 看護師経験を活かせる職へキャリアチェンジ

自分の将来について考え、最もマッチングするキャリアプランを選びましょう。

そもそも看護師のキャリアアップとは?

「キャリア」とは、「これまでの仕事に関する経験」と言えます。
また、「キャリアアップ」とは、現状のキャリアから、資格取得や経験などを通して、自分の市場価値を高めて、今よりレベルアップすることです。

キャリアアップには、まず自身の今のキャリアを洗い出し、将来の展望を考える必要があります。
そのうえで、現在不足している経験や知識を把握し、キャリアアップするためのプランを練ることを「キャリアプラン」と言います。

看護師がキャリアアップする方法

前述から、看護師のキャリアアップの幅が広いことがわかりますね。
では、キャリアアップしていくには、何が必要でしょうか?
下記で、具体的にキャリアアップしていく方法についてご紹介します。

自分の将来を見据えた目標を設定する

看護師がキャリアアップを目指すには、「将来こうなりたい」と目標をイメージし、自分の現状を把握することが重要です。
目標が定まらないと、キャリアと関係のない経験を積んだり、資格を取得したりしてしまうため、この過程は非常に重要です。

キャリアアップする上で必要な情報収集をする

「将来こうなりたい」という目標を設定したら、そのために今何が足りないのか把握し、キャリアアップに必要な経験や資格について情報収集をしましょう。
キャリアアップによっては、資格が不要な場合もあるかもしれません。
その場合、有利になる経験や資格があるかも合わせて調べると良いです。

必要な情報を収集することは、効率的・効果的にキャリアアップを目指せるので、ぜひ情報収集は行いましょう。

勉強会やセミナーへ参加する

キャリアアップをする上で必要な情報が見えてきたら、目標に向けて下記のように勉強をしていきましょう。
・医療、看護知識を学び直す
・現場で経験を積みつつ、あたらな医療知識を習得する
・資格取得の勉強をする

特にジェネラリストを目指す方は、現場で経験を積みつつ、座学で得た知識を現場で活かしていくことが、なによりも重要になってくるでしょう。

ただ、独学だとモチベーション維持が非常に難しく感じる方も多いです。
そのため、セミナーや勉強会に参加してみることもおすすめです。

セミナーや勉強会では、様々な人の話を聞くことができるため、独学では得られない知識や経験を得られます。

また、同じような目標に向かって勉学に励む人たちが集まるため、非常に刺激になります。自分で気づけなかった足りない部分やキャリアプランの改善についても、発見できる機会になるため、良い学びの場であると言えるでしょう。

目的に合わせた必要な資格を取る

資格を持つことは、目に見える業績です。
自身のスキルや経験が資格で表すことができるため、「キャリアアップに最も役立つ強み」と言えます。
キャリアアップに必要な資格であれば、積極的な取得を目指しましょう。

しかし、注意点が1つあります。
資格をむやみに取得するのはやめましょう。
キャリアアップと関連しない資格を取得しても、将来活かせる場がある可能性は非常に低いです。その資格取得に当てる時間をキャリアアップに関連した勉強に割いたほうが、効率的にキャリアアップを目指せます。

キャリアプランを設計する上での注意点

ここでは、キャリアプランを設計する上での注意点を解説します。
キャリアアップを目指すうえで、以下の3つは押さえておきましょう。

自分の将来象を明確化する

繰り返しになりますが、キャリアアップをする上で重要なのは、「自分が将来なりたい理想像」をイメージすることです。

ここが明確でないと、目標の軸がブレてしまいます。すると、勉強の途中で挫折してしまったり、キャリアアップに関連しない資格をとったりと、キャリアプランから逸脱してしまう可能性が高くなります。

「なぜ私はそうなりたいのか」自己分析を行いながら自問自答していくと、キャリアアップの軸が固くなるのでおすすめです。

現状の経験やスキルの棚卸しをする

現状の経験やスキルの棚卸しをすることにより、今足りない経験やスキルを把握し、勉強することができます。
ここをおろそかにしてしまうと、「もうすでに獲得しているもの」「取得できていないもの」が混同してしまい、目標に向かってどう進んでいく必要があるのか把握が難しくなります。

ノートなどに書き出して、自分の現状を把握していきましょう。

身体・メンタル面のケアをする

キャリアアップに向かって努力していくことは非常に大切ですが、時には息抜きも必要です。
特に、業務をしながらの勉強になると、非常に体力を消耗します。
頑張りすぎてガス欠を起こし、体調不良になってしまう方もいますので、リフレッシュ時間をこまめに設けましょう。

健康である前提でのキャリアアップなので、体調を崩してしまっては元も子もありません。
無理のない範囲でキャリアプランを設計していきましょう。

一般的な看護師のキャリアプランの例

ここでは、一般的な看護師資格取得から、看護師1年目~3年目までのキャリアプランの立て方を解説します。

看護師資格を取る

まず、5年一貫の高校や看護専門学校、大学で看護師資格を取得します。
看護師としてのキャリアアップを目指すには、「医療の専門知識を学べる学校を卒業し、看護師の資格を取得」することが第一のステップです。

看護師1~2年目

いわゆる新人看護師1〜2年目では、基本的な知識・看護技術を身につける期間にあたります。
看護師業務にも慣れていく必要があり、とにかく経験を積む期間です。

実際に業務経験を積んでいく中で、自分の興味のある分野などがわかってきます。
その分野について新人のうちから経験しておくことで、将来のキャリアアップに繋がってくるでしょう。

看護師3年目以降

3年目になると、中堅看護師として日々のリーダーを任されたり、プリセプターを任されることがあります。
1~2年目で経験したことを活かし、新人看護師の教育や指導をすることで、看護師育成に携わります。
この経験から教育に携わることにやりがいと感じ、教育の道へ進みたい方も出てくるかもしれません。
このように3年程度経験すると、自分の興味・関心や自分の強み、伸ばしたい分野も分かってくるので、「自分の理想像」を意識しながらキャリアプランを設計し、キャリアの発展を図っていきましょう。

看護師がキャリアアップするメリット

「そもそもキャリアアップしないといけないのか」と疑問に思う方も多いでしょう。
看護師のキャリアアップは義務ではありません。
しかし、キャリアアップをすることによるメリットは大きいです。
以下の4つに分けて解説します。

収入アップが期待できる

一番のメリットは、収入アップが期待できる点です。
ここでは、管理職の給与についてご紹介します。
もちろん、病院によって給与は異なりますが、各役職の平均月収の目安は以下の通りです。

役職      月給(平均)
看護部長    427,573円
看護師長    370,949円
看護主任    327,143円
非管理職    323,298円

参照:2021年 公益社団法人日本看護協会

管理職以外でも、新しいスキルや資格を取得することで、資格手当などが付与されるため、収入アップが期待できます。
自身のスキルアップが望める、かつ経済的にも余裕が生まれるため、キャリアアップの魅力の1つと言えるでしょう。

より知識やスキルを磨ける

キャリアアップを通じて、自分の目指す看護師像に近づき、現状より知識や看護スキルの磨きをかけられます。
それにより、一段と高度な看護ケアを提供できるため、自分の市場価値もアップしていくでしょう。

転職が有利になる

専門的な知識やスキルを持つことで、現場で重宝される人材として活躍できるでしょう。
女性はライフスタイルの中で結婚・出産と、どうしても現場を離れる期間ができてしまうことが多いですが、スキルや資格があれば、再就職にとても有利です。
キャリアアップを目的に、知識・スキルを磨くことは、転職や再就職にも有利に働くため、1つの利点と言えるでしょう。

働き方の幅を広げられる

ライフスタイルに合わせて、働き方を変えなくてはならない方も多くいます。
例えば、「子どもと過ごす時間をもう少し増やしたい」など家庭の事情も様々です。

キャリアアップに目を向けて、スキルや資格を取得していると、看護師の働く場所の幅を広げられます。
例えば、病棟での経験から産業看護師になる方もいます。
筆者自身も、看護師の経験を活かし、看護師の転職をサポートするキャリアアドバイザーへ転職し、働くフィールドを広げることができました。

後ほど、他の働く場所について詳しく解説していきますので、興味のある方は下へスクロールしてみてください。

看護師がキャリアアップを目指せる資格一覧

本記事の最初で、スペシャリストやジェネラリスト等について解説してきました。
ここでは、その他の看護師がキャリアアップを目指せる資格について、ピックアップして解説していきます。

保健師

保健師は、市役所や地域の保健センターなどで勤めていることが多く、保健指導や健康管理、乳児検診などを行います。
企業保健師という仕事もあり、職員の体調管理をする仕事もあります。
基本的に土日祝日休みなので、ワークライフバランスが取りやすいのが魅力的です。

助産師

助産師は、妊産婦の出産前後のサポート、お産の介助、新生児や乳児の健康状態の把握やケア、育児指導などを行います。
助産師の仕事場は、病院やクリニック、保健所や保健センター、母子健康センターなどがあります。

ケアマネージャー

ケアマネージャーは、要介護者のケアプランの作成やサービス事業者との調整を行います。
また、家族の相談に乗り、利用者と家族の希望に寄り添えるよう、どんなサービスがあるかの情報も提供します。
地域包括支援センターや介護施設などで勤務することが多いです。

高齢者支援に携わっていきたい方に、おすすめの資格です。

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障害者に対して安全に、かつ快適に暮らすための住環境を提案するアドバイザーです。

日常生活に支障がないよう、身体の状態に合わせた住環境の整備をサポートを行います。高齢社会の日本において、福祉住環境コーディネーターはとてもニーズのある仕事です。

福祉住環境コーディネーター資格は、1級から3級まであり、東京商工会議所が認定する民間試験に合格する必要があります。

看護師経験が活かせる医療現場以外の人気職業4選!

看護師経験が活かせるのは、医療現場だけではありません。
看護師は、医療知識の他にコミュニケーション力も培います。
その経験と知識を活かせる、人気の職業を4つピックアップしてご紹介します。
他にも選択肢があるので、もっと知りたい方は「看護師資格を活かせる仕事15選を厳選してご紹介!」を参照してください。

産業看護師

産業看護師は、企業で社員の身体・メンタルのサポートをする仕事です。
夜勤なし、土日祝休みなので、生活習慣が整いやすく、ワークライフバランスを重視する方にはおすすめの職業です。

また、募集要件として、看護師経験5年以上の方が必須条件とされる法人が多いです。
産業看護師への転職も考えたい方は、まずは看護師経験を積みましょう。

医療系企業

医療系企業へ転職する看護師は、多くいます。
ここでは、4つの職種を厳選してご紹介します。。

  • フィールドナース

  • 営業職

  • 治験コーディネーター(CRC)

  • 臨床開発モニター(CRA)

〈フィールドナース〉
フィールドナースは、自社製品の販売サポートや医療機器の操作指導などを行います。

具体的には、営業スタッフと一緒に病院やクリニックを訪問し、医師や看護師に看護師目線で製品のプレゼンテーションを行います。

夜勤がない上に、看護師より高収入を望める職業なので、高給与志望の方におすすめです。土日祝日もお休みなので、美容看護師同様、魅力を感じる人が多い仕事の1つです。

〈営業職〉
主に、医療機器メーカーなどで営業職として働く道もあります。
営業職なので、看護師経験から培った医療知識とコミュニケーション能力を活かせる仕事です。

販売している医療機器について勉強し、医療法人の医師などに説明できる力をつける必要があります。

また、営業ノルマを設けている企業もあり、自分の業績次第でインセンティブの金額ももらえます。
夜勤なしで土日祝日休みなので、生活リズムが整い、高収入も期待できます。

〈治験コーディネーター(CRC)〉
治験コーディネーターとは、新薬開発の治療をサポートする仕事です。
病院、患者、製薬会社などの間を取り持つため、コミュニケーション能力や調整力、薬品に関する知識が必要です。
基本的に平日勤務で、夜勤なし・土日祝日がお休みのため、ワークライフバランスを重要視したい方におすすめです。

〈臨床開発モニター(CRA)〉
臨床開発モニターは治験モニターとも呼ばれ、治験の進行を製薬会社側の目線からモニタリングする専門職です。
治験コーディネーター同様、土日祝日休み、日勤のみの勤務なので、生活リズムが整いやすいです。
また、臨床開発モニターは年収が高い傾向にあります。

しかし応募条件が厳しく、大学卒業を必須としている会社が多いです。その他にも必須条件が細かく、求職者の激戦職でもあるため、もし興味があるなら念入りな準備が必要です。

医療系コールセンター

医療系コールセンターでは、電話によるお問い合わせに対して対応する仕事で、以下のように、所属する会社や分野によって問い合わせ内容が異なります。

  • 健康に関する相談窓口

  • 病気やけがの応急処置に関する問い合わせ窓口

  • 自宅療養者の健康観察

  • ワクチン接種後の相談窓口

  • 医療品メーカー・保険会社の問い合わせ窓口

基本的にデスクワークなので、病院勤務に比べると体力の消費が少ないです。
また、受付時間が決まっているため、残業が発生することが少なく、プライベートを優先しやすくなります。

電話越しで適切な判断をしなくてはいけないため、プレッシャーに感じてしまう方もいます。しかし、今まで現場で経験してきた知識・スキルを活かせる仕事と言えるでしょう。

行政保健師

行政保健師とは、地域住民の健康維持に関する活動を行う仕事で、保健師資格が必須です。

土日祝日休みで、公務員になるため安定した職と言えるでしょう。
また、給与についても看護師の給与と比べて大きく変わらないため、安定性とワークライフバランス、給与をバランス良く求めている人に、おすすめです。

看護師がキャリアアップするために必要なスキル

「看護師がキャリアアップするために必要なスキルって、具体的にはなんだろう?」と疑問に思う方も少なくありません。

次のキャリアを考えながら、現職で伸ばしていけるスキルをご紹介します。

コミュニケーション能力

看護師にとって、医療現場で患者やその家族、医師や他の医療従事者とのコミュニケーションが必要不可欠です。
医療現場で培われたコミュニケーション能力は、キャリアチェンジ後のどの職種でも活かせる大切なスキルです。

相手の立場から、「いつ、どのように伝えるか」などを考えてコミュニケーションを取っていく能力は、これからも意識して磨いていきましょう。

リーダーシップ

看護師経験を積んでいくと、病棟のリーダーなど頼りにされる機会は増えていきます。
リーダーとして働く中で、病棟を引っ張っていく力が身につきます。
どの業種でも、積極的に学ぶ力とリーダーシップを重視している会社は多く存在しているので、リーダーシップも意識して伸ばしていきましょう。

後輩看護師を教育する力

看護師経験を積んでいくと、後輩看護師を教育する役割を担うことがあります。。
教育する能力が身についていくと思いますが、教育する際も「その子に合わせた言い回し」などを意識して指導することが大切です。
また、後輩看護師との信頼関係を築いていくことで、相談しやすい環境を構築できます。
「指導する力+働きやすい環境をつくることが出来る」能力は、非常に市場価値が高い人材として、重宝される存在となるでしょう。

看護師のキャリアアップについて、よくある疑問2選

看護師のキャリアアップについて解説してきましたが、それ以外にも疑問に思うことは多々ありますよね。
ここでは、看護師がよく疑問に思うことを2点ピックアップして、その回答をお伝えします。

将来のビジョン・目標がないため、キャリアプランが立てらない

「将来のビジョンがないし、思いつかない。絶対にないといけないの?」と疑問に思う方もおおいです。
私自身、やりたいことがなく、どう生きたいのかもわかりませんでした。

結論、「将来のビジョン・目標」を無理に立てなくてもいいのです。
働いていると、「自分がどう働きたいか」「将来どうありたいか」など希望・理想の働き方がおのずと出てきます。

「こうありたいな」というちょっとした希望から、その希望を叶えるにはどのキャリアがいいのかを考える=キャリアプランを作成するという構図が成り立ちます。

まずは、自分がどんな働き方をしたいかについて考えると良いでしょう。

キャリアプランは絶対に考えないといけないの?

前述でもありますが、キャリアプランは絶対に立てないといけないわけではありません。

「自分がなりたい理想像に近づくためのキャリアプラン」なので、将来まだどんな働き方がしたいかわからない方は、無理にプランを立てる必要はありません。

看護師のキャリアアップは選択肢多数!まずは理想の仕事・働き方を想像し、キャリアプランを考えてみよう!

命に携わる医療現場で従事する看護師は、コミュニケーション能力や医療知識・技術が培われます。

その過酷な現場で働いてきた看護師のキャリアアップは、上記に述べた職種以外にも多数あります。
一般的な看護師のキャリアアップは、大きく下記に分けられます。

  • スペシャリスト

  • ジェネラリスト

  • 管理職

  • 医療系企業への所属

それぞれは、仕事内容が異なるほか、働き方にも違いがあります。

現状で、「理想なんて今は考えられない」方もいると思いますが、まずは「夜勤なしで働きたいな」などの希望から、どんな職種があるのか調べてみるのも良いです。

「自分が将来どんな働き方をしたいか」「どんな仕事がしたいか」
将来の理想像を考え、その理想に近づくためのキャリアプランを作成してみましょう!


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