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24.6.9中銀デー&株主総会を節目に相場シナリオを先読み

各国の中銀会合 欧米利下げvs日利上げの行方

💶EU
6/6ECBは利下げ決行も7月以降の利下げ回数は未定へトーンダウンした結果、円安が進行しました。銀行株は利下げに伴う減益(利ざや)危惧より企業業績の持ち直しが好感され上昇しています。南欧(イタリア/スペイン/ギリシャ)の観光業の復活もEUの景況感を安心させています。

💵米国
来週6/12米FOMC、雇用統計の強さを受けて米利下げ時期は7⇨9月後ズレの雲行きも怪しくなり、株価は失望売りの懸念を浮上させました。結果的には長期金利↑をもたらしましたが、失業率の増加との相殺で株価はほぼ横ばいで織り込まれました。エヌビディア頼みのAI株が下支えする不安定な相場です。

💴日本
来週6/14日銀の会合、国債買いの減額が予想されています。利上げは岸田政権の牽制があり先送りの見込みですが、悪い円安が個人消費を低迷させます。さらに悪いことにトヨタ不正が重なり景気を足踏みさせます。今後の景気ウォッチャー調査、鉱工業生産指数で景況感をウォッチしていきます。

各国の長期金利&中央銀行の会合日

株主総会 アクティビストの株主提案の賛否で株価変動

 6月下旬の株主総会に向けて、各社が株主提案の賛否を提示した結果、株価が変動しています。事例として以下4銘柄は株主提案の賛否&新年度の業績予想の組み合わせで株価が乱高下してます。

✉️資本効率の向上(自社株/増配/保有株売却)
↗️5947リンナイ
過剰な自社株買い(米ダルトン)
⇨過剰な自社株買い否決、妥当な買い表明↗️

5/9株主提案を否決、持続的な成長を優先した自社株買いを表明後、株高へ

↘️9401TBS
大幅な増配(ひびき シンガポール)
⇨過剰な増配否決、配当継続を優先も新年度
 (25.3)悪業績予想↘️

5/14株主提案を否決、継続配当を優先も新年度(25.3)業績鈍化↘️

↘️9009京成電鉄 
保有株(ディズニー)の大量売却(英パリサー)
⇨5/20大幅売却を否決、5/29株主総会の案内
 ↘️

複数回の大幅な売却拒否を経て株価下落後に5/29株主総会の招集案内時に大幅下落↘️

✉️企業統治の強化(取締役選任/買収防衛廃止)
❓3205ダイドー 
取締役選任(ストラテジックキャピタル)
⇨6/7株主提案を否決、取締役続投、6/10株価
 動向に注視

6/10株主提案の否決に伴う株価への影響チェック

🔶主要なアクティビスト

🔶ストラテジックキャピタルの株主提案

地政学リスク インフレ再燃(原油/食糧)リスク

 中東紛争が長期化しています。6/13-15G7を節目に休戦の進展あるかウォッチです。OPECプラスは減産を25年まで継続を決定し、原油安の回避に努める意向です。
 欧米のウクライナ支援は継続する見込みです。11月米大統領選を節目に支援中止の急展開(もしトラ)のおそれもあり警戒です。
 米中対立は中国産の安売り戦略に伴い、鉄鋼業の悪化、中国内のEV開発の外資撤退など経済悪化をもたらしています。脱中国に対抗した中国の反発とも考えられ、長期化は避けられません。

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