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【街を語ろう】大阪の不思議な浮島「咲洲」①

関西にきて、丸3年が経ちました。
田んぼの中から出てきた田舎娘の目には何もかもが目新しくて。
休日は必ず関西一円どこか決めて遠出をしてました。
そして、関西が大好きになりました。
これから、私が行って素敵だった街や場所を紹介していけたらと思います。

第一弾は「咲洲」。

咲洲は大阪港にできた人口島で大阪オリンピックを誘致するために作られたのだそう。
インテックス大阪やATCがあるところって言ったらわかりやすいかな?
倉庫街やフェリー乗り場のイメージがある「咲洲」。
結局大阪オリンピックは誘致できなかったうえ、開発がうまくいかず。
今では廃墟みたいな施設もぼちぼちあります。
でも歩いてみたら意外と面白いです。

最初は夕陽の写真が撮りたくて行ったんだけど、今ではひとりになりたくなったり、何も考えたくないときに行く場所になりました。
コスモスクエアと呼ばれる海浜公園は最寄り駅から公園まで洗練されていて爽やかな印象を受けます。
ベンチや座れる場所もあるので、夕陽見ながらゆっくりできて最高なんですよね~。
まあ他にも趣深くて、味わいのある場所がたくさんあるので紹介させてください。

ATC


まずは「ATC」。
おもちゃみたいなカラーリングが妙な懐かしさを感じさせる大きな商業施設です。
今ではさんふらわあの就航地だったり、子供向けの施設やイベントが充実したりして家族連れが多いかも。
フェリーを待つ観光客や子どもたちの声でにぎわっていました。
ただ空きテナントが目立つ状況。
Os棟とITM棟の2つの棟で構成されていて、そのうちITM棟は大きな吹き抜けがあります。
なんと地上12階建てて屋上にはフットサルコートがあるそう!

3階より上は行政の施設だったり、ワンフロアは子ども向けの遊園施設だったり。家具屋がポンと出て来たり。
にしても、使ってない空間おおくない?ちょっとこざっぱりしてる。

カラフルな見た目に反していて、そこはかとなく寂しさを感じる空間にちょっと怖さを覚えます。
バックルームに迷い込んだみたいな場所。
FPSに出てくるデティールのないデパート。みたいな空虚さを感じました。

テナント(主にOs,ITMの2階と3階)としては、チェーン店のカフェやレストランが多くを占めています。
海を眺めながら食事ができるので、気軽にぶらぶらして海見て一服したいよ!って人に純粋におすすめしたいです。
外にはベンチや花壇も綺麗に管理されていて、潮風が気持ちいい。
ひとりが好きな人や目まぐるしい毎日に疲れちゃった人におススメです。

咲洲コスモタワー


2つ目は、咲洲のドデカタワーこと「咲洲コスモタワー」。
これは普通に見た目が好き。
夕暮れ時になるとスラッと立ったガラス張りのタワーに夕日がうつってグラデーションになる。
食べたら琥珀糖みたいに甘そう。
そんなゆめかわキラキラタワーは256mもあって大阪の夜景が一望できるそう。

街の手入れの加減


最後は街の整備加減。
どういうこと?って感じですけど。
簡潔に言うと、良くも悪くも「綺麗」と「煩雑」のバランスがいい塩梅。
なんせ、オリンピックを見越して作られた島。
ニュートラム(無人運転の新交通システム)に乗って街を眺めると、綺麗に整備された公園に街並み。主要な施設は綺麗で先進的。

しかし、地に足つけて、よくよく見てみると雑草ボーボーだったり、塗装が剥げてり、結構質素なところもあって。
何だこのぞわぞわする感じ。

咲洲に浮いてるガラス張りのドームとかがまさにそう。
今日、ついに傍までいってみたんですけど、もう近辺は草ボーボーで。
コンクリート造りのチケットセンターや外の展示ももちろん放置。
あの一角だけ、某ゲーム(人類が滅びた後にアンドロイドと機械が戦争するアレ)の世界感だった。
あのドームもとは博物館だそう。
あそこでたくさんの子どもたちが思い出をつくっていたんだなと思うとなんだか感慨深い気分です。

なにわの海の時空館(ガラス張りのドーム)

都市ってたくさんお金をかけたからって必ずしも繁栄するわけじゃなくて。
思いもよらない欠陥や見通しの甘さで大赤字になっちゃうことも。
そこが力強くもあり、脆くもあって奥深いですよね。
うまくいかなかったら、ガワだけ残って。
管理もだんだんされなくなっていって…。
そのちぐはぐ具合が哀愁あって私はとても魅力を感じてしまう。
この線の好事家って少数派かな?いない??

でもまた万博あるから、咲洲も輝きを取り戻すのかも…。
それはそれで楽しみなので、じっくり観察していこうかな。
これからもディープで面白い街の景色や背景なんかを一緒に消化していけたらと嬉しく思います。

〇後記〇

私がもしもう一度大学を選び直せるなら。
ぜったい「都市計画」を学ぶなと思います。
というか、入門書教えていただけたらゼッタイ愛読書になる。

私の学部の内容は、行政の立場に近くて。
経済とか街づくりとかソフト面を学びます。
と言っても、広く浅くなのでほんと入門の知識しかないですが。
加えて、ハードが学べたら、なんでこの建物はこんな形してるんだろう?とか、なんでここに運河を作ったのかな?って街の思惑や葛藤を理論的にわかるから面白そう。
今、文章を書きながら、リアルタイムでそんなことを思いました。

都市計画の話でいえば、私アジアの新興都市も大好物なんです。
特に「マレーシア」は住んでみたい国の1つ。
地震起きない&経済力のある華僑が投資することで奇抜で高い建物がバンバン建つんです。(日本のディベロッパーもいます。)
とはいえ、国民の雇用がしっかりと整備されてて、自国民の熱量で発展していってる。
見た目も中身も活気があってどんどん変わっていく国「マレーシア」。
ぜひこの目でその景色を見て、そして航空写真ではわからないビルのすき間を探索してみたい。















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