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インデックス積み立て投資の心得

インデックス積み立て投資を始めるにあたり、大切な心得について書いてみます。何も難しいことではないのですが、時々忘れそうになりますので初心に帰る必要がある時に思い出してほしいことも含まれています。


1.少額から始められる

最低金額は証券会社によって異なりますが、SBI 証券、楽天証券、松井証券、au カブコム証券、マネックス証券など100円から始められるネット証券会社が多くあります。証券口座を開く手間はありますが、開いてしまえば少額でのインデックス投資が可能になります。少額ではじめて増えることを実感できてからでも積み立て額を増額することは可能です。ただし、一旦始めてから積み立て額を減額するのはお勧めしません。

2.NISA の活用で運用益にかかる税金を「無かったこと」にできる。

NISA (Nippon Individual Savings Account = 日本個人貯蓄口座)制度は2014年から始まった制度で株の売買で得られた利益は通常20.315%も課税されますが、NISA 制度を活用すれば非課税となる制度です。こんなお得な国の制度を活用しないわけにはいきません。

(参考)金融庁パンフレット「考えてみませんか?“NISA”で資産形成!!」
(パンフレットをクリックするとリンク先へ移動します。)

3.考えたり悩んだり調べたりすることがほとんど不要。

インデックス投資は指数(インデックス)に連動した値動きを目指す銘柄を定期的に定額を購入するだけですので、最初に購入する銘柄を選定すればあとは長期間積み立てるだけです。面倒くさがりな私でもできました。
ところで「インデックス投資は勝者のゲーム」という本はインデックス投資家のバイブルとされ、この本を書いたジョン・C・ボーグル氏は投資運用会社「バンガード社」の創始者で世界初のインデックスファンドを作った方でもあります。インデックス(指数)に連動したファンドはインデックスに連動させるため運用コストを安くすることができ、インデックスを上回る運用を目指す「アクティブファンド」が「インデックスファンド」を上回る運用益を出し続ける確率(勝率)は10%程度とされています。このように投資のプロでもインデックスファンドを上回り続けることが難しいことは広く知られた事実ですので、インデックス投資を勝者のゲームと呼んでいます。

4.売買のタイミングを図る必要がなく、基本的に放置できる。

上の「3.考えたり調べたりすることがほとんど不要」と重なる点もありますが、投資信託の基準価額が変わるのは一日1回だけですので数分おきにチェックする必要もなければ、仕事中に「今すぐ買わなければ!」とか、「今日売っておいたほうが良いかな?」等と考える必要もありません。本当に何もすることがありませんので、逆に何もせず放置し続けるのが難しいと思えるほどです。むしろ日々忙しく働かれている方や家事などで忙殺されて自分の時間すらないといった方向けの投資法だと言えるのです。

5.長期(15年以上)売らずに保有することで利益を出しやすいので着実に資産を増やしたい方に最適。

これがとても重要なことなのですが運用年数は15年以上にしてください。また、15年以上続けられる金額で始めることが重要です。毎回積み立て金額を変更していては積み立ての効果が薄れてしまいます。
ごく最近のコロナ禍でも「コロナショック」と言われる下落がありました。この部分だけ見ると大きく下落しており、含み損になってしまった方もいらっしゃると思います。そんな時に思い出してほしいことは最初に「15年以上積み立てる」決心をし、15年以上積み立て続けられる金額でスタートしたことです。コロナショックは比較的短期間で回復したので乗り切りやすい方ですが、それでも積み立てをやめてしまったり、売ってしまった方もいらっしゃるかもしれません。しかし、下がったからと売ってしまっては、その後の回復の恩恵を受けるどころか、損をしただけになってしまいます。

コロナショック前後の全世界インデックス値動き

下図のように15年以上の視点で見れば全世界インデックスは右肩上がりです。短期間を切り取って拡大すると上下に大きく動いて見えますが、長期間でみるとそのデコボコした上下の動きがそれほどではなく感じられると思います。
また、積み立て中なら相場の下落は悪いことばかりではありません。下落したことにより「安く」買えているようになったことに気づけば少しは精神的に楽になるのではないでしょうか(詳しくは「ドルコスト平均法」で調べてみてください)。そして世界経済は長期視点では右肩上がりであることを絶対に忘れないでください。

オールカントリーの2007年〜2021年の15年間のチャート

6.最後に 〜資産運用シミュレーション〜

金融庁のウェブサイトでは資産運用のシミュレーションができます。

金融庁:資産運用シミュレーション(毎月5万円、想定年利3%、積み立て期間10年の結果)

デフォルトでは毎月5万円の積立額で想定年利3%、積み立て期間10年となっていますが、自由に変更できます。デフォルトの設定でも銀行に預金でしておくより良さそうな気がしてきます。少し夢が膨らみませんか?
資産運用を始めて多少の下落にも慣れてくると、今回書いた内容を忘れてしまいがちになりますので、そんな時にぜひ思い出していただければと思います。

インデックスファンドへの積立投資は投資未経験者でも始めやすく、オススメの投資法です。それでもなかなか行動に移せないということでしたら私が始めたように「ロボアドバイザー投資」でも構わないと思います。手数料は少し高めですが、何も始めないよりは良いはずです。そして私と同じように証券口座を開設し、手数料が安価なインデックスファンドへ移行すればよいのです。

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