柴田泰臣(しばたやすおみ)

精神保健福祉士/公認心理師/一般社団法人まなびやアカデミー認定マインドフルネストレーナ…

柴田泰臣(しばたやすおみ)

精神保健福祉士/公認心理師/一般社団法人まなびやアカデミー認定マインドフルネストレーナー/毎日をごきげんに生きるために生きています。「誰かをごきげんにするお手伝いがライフワーク」と言えるようになりたい。

最近の記事

愛するということを、読むということ5-大切な人を愛するための「自分ファースト」-

前回までをザックリおさらいします。 □ フロムは「愛は後天的に習得できる技術」であると説いた。 □  愛の技術を習得するためには「愛するということ」に最大の関心を寄せる必要がある。 □  「愛するということ」は自身の主体的な意思に基づく活動である。 □  「愛されること」にばかり注目するのは愛に関する誤解の一つである。 □  「愛するということ」は与えること。与えるのは金品ではなく、自身の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみなど、自分のなかに息づいているものすべて。フロム

    • 愛するということを、読むということ4-愛する技術の習練が必要な親だっている-

       前回のブログでは「愛は与えること」という話題を中心に取り上げました。しかし、その前提には「十分与えられてきた」という経験が欠かせません。相田みつをさんの詩も、このことを表しているように思います。 過去無量の いのちのバトンを 受けついで いま ここに 自分の番を生きている  しかし、こうしたバトンを十分に受けついできたという感覚がなければ「相手に与えること=自分は失うこと」にしか感じられません。まだまだ自分自身がもっともっと与えて欲しくて、とてもではないけれど相手に与え

      • いつものnoteからちょっと脱線、春の歌

        今日はあいにくのお天気ですが、ぼちぼちお花見のシーズン。 昭和53年生まれによる平成最後の勝手なオススメ「邦楽春歌」。お花見のお供にいかがでしょう。 【3/24更新】 友だちのよしよしさんから春のお裾分けで、ウカスカジーの「春の歌」を頂戴したのでアップします。よしよしさん、ありがとう! お裾分けの後は軽やかに、くるりの「春風」。    続いて、YUIさんの「CHE.R.RY」。 Mr.Children「ハル」。 福山雅治さん「桜坂」。 スピッツ「春の歌」。  

        • 愛するということを、読むということ3-愛する相手に何を与えるか-

           前回のnoteでは、「愛」の3つの誤解を紹介しました。  共感や「なるほど!」のコメントをくださった方がたくさんいらして、有難いです。本当にありがとうございます。一方でこんな方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。 「はぁ!?愛されることを望んで何がいけないんじゃい!!」 「愛の誤解だぁ!?余計なお世話じゃ。ワタシは愛されてメッチャ幸せじゃい!!」 ごもっともです。確かに余計なお世話感が否めないなと、私自身も思うのです。人から認められ、大切にされ、愛されたいと願うの

        愛するということを、読むということ5-大切な人を愛するための「自分ファースト」-

          愛するということを、読むということ2

           前回は、エーリッヒ・フロムが著書『愛するということ』において「愛は技術である」、すなわち愛とは人に自然と備わっているものではなく、後天的に習得する技術であると述べていることを紹介しました。  『愛するということ』の原題はThe Art of Loving。『愛するということ』という邦題を誰がつけたかは特定できないそうですが『愛されるということ』ではないところは、この本の本質を知る上でとても重要です。 「愛され女」ではなく、 「愛され妻」でもなく、 「愛され理論」ですら

          愛するということを、読むということ2

          愛するということを、読むということ1

           児童虐待の報道が後を絶ちません。それもそのはず、2019年3月14日に警察庁から発表された「2018年の児童虐待被害者数」は過去最多の1394人であったとのこと。また、厚生労働省が2018年8月30日に発表した資料によると「2017年度中に全国の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数」は133,778件とこちらも過去最多で、統計を取り始めた1990年度から27年連続で増加しています。  もちろん子どもが被害者です。子どもを被害者にしないためには社会全体で早期に気づき、

          愛するということを、読むということ1