行政機関におけるアジャイル開発の導入

時折，デンマークをはじめとした北欧の電子政府周りの進展について執筆している．その主な投稿先は，日本をはじめとし，世界の行政情報システムを調査分析している「行政情報システム研究所」である．その行政情報システム研究所が, 本日付で『行政機関におけるアジャイル型開発の導入に関する調査研究報告書』を発表した. この報告書には私も少し関わっていて，年末年始あたりにデンマークの電子化庁の担当官にインタビューした最新情報が反映されている．ちょっと専門的になるかもしれないけれども，ご関心あれば，ぜひご一読ください．

デンマーク政府のアジャイル開発へのアプローチは非常にフレキシブルで，だからこそ成果が生まれつつある．Note記事のデンマークの新デジタル国家戦略でも以前執筆したのだが、「国のICT基盤で陳腐化した技術を使うことにならないように，その時最善の方法を取ることができるようなゆるいアジャイル開発の枠組みに移行しつつあるのである．今後は，国の基幹システムにおいても，多くのコンピュータ・プログラムがそうであるように，永続的に反復的に改良し続けられる仕組みが必要だと考えられている．」という点が鍵になっているかなと思う．