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夏の祭りが無くなった。

ギリシャのパルテノン神殿。
どんな人でも世界史の授業で一度は見たことがあるだろう。

古代ギリシア時代にアテナイのアクロポリスの上に建設された、アテナイの守護神であるギリシア神話の女神アテーナーを祀る神殿(en)。
紀元前447年に建設が始まり、紀元前438年に完工、装飾等は紀元前431年まで行われた。パルテノン神殿はギリシア古代(en)建築を現代に伝える最も重要な、ドーリア式建造物の最高峰と見なされる。装飾彫刻もギリシア美術の傑作である。この神殿は古代ギリシアそして民主政アテナイ(en)の象徴であり、世界的な文化遺産として世界遺産に認定されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

世界的にも価値のある文化遺産。

しかし、何かのテレビ番組で日本の神社仏閣のほうがすごいと言っていた。
創建1900年の神社もあるが、途絶えることなく、今でも人が神様を祀って祭りを行っている。
パルテノン神殿は紀元前からあるけれども、もうそこには信仰が無い。
空っぽの建物があるだけだ。

これをきいたとき、なんだかふるえた。

何度かnoteで書いているが、私の出身は南房総は鴨川市。
合併前は天津小湊町。
毎年7月には房総一の大神輿が出る須賀神社の祭礼がある。

今年はコロナで祭りが無くなってしまった。

もう、物心つくまえから祭りに参加していた。
幼い頃は祖母に手を引かれ、笹万燈を引っ張っていた。
小学生になってからは太鼓を叩くようになった。
大学生になっても、社会人になっても、祭りの三日間だけは休みを取って、必ず帰省していた。
同級生はみんな大体そんな感じ。朝から晩まで太鼓を叩いていた。
普段はひとっこひとり歩いてない過疎の町なのに、祭りの日だけは道にあふれんばかりの人。
祭りは命。
それ以外言葉が見つからない。

記憶に新しいが、昨年千葉県は台風で甚大な被害をうけた。
その前の7月も台風の影響があり、神輿の巡幸日程が2日から1日に短縮された。
こんなことは初めてだったそうだ。

今年は新型コロナの流行で、祭りは無くなってしまった。

仕方ない。
仕方ないのはわかっているけど悲しくてしょうがない。
昨日の朝、テンションをあげて皿洗いをしようと祭りの動画を流したら、太鼓の音をきいただけで涙がでてしまった。

今年は神事のみ行って、神輿や万燈は出さないそうだ。
祀りが途切れる訳ではない。
それでも、太鼓叩いて笛吹いて、賑やかにしてかみさまに喜んでもらいたかった。
神輿担いでかみさまに町中まわってもらって、大漁と豊作を一緒に感謝したかった。
祭りは我々の命だから。

今できることはステイホーム。
家にいること。
コロナの流行を終わらせること。

昨年の台風のときも感じたが、こんなときだからこそ当たり前のことがとても有り難いことだったんだなと思う。

来年こそは力いっぱい太鼓叩いて、みんなと今生きていることに感謝をするんだ。
祭りをするんだ。

それまではステイホーム。
いま私にできること。
家で段ボール叩きます。

最後までお読みいただきありがとうございます。娘のおやつ代にさせていただきます…!