問題が続くのは、リーダーが問題を必要としているから!?
いいチームを作りたいと本気で思ってがんばっているのに、次から次へと問題が発生し、いつまでも理想のチームにならないと嘆いていませんか。
今まで多くのリーダーを見てきて、気づいたことがあります。
それは、問題が起こり続けるチームには、問題を発生させ続けるリーダーがいるということ。
「いやいや、私は問題解決のためにがんばっているというのに、その私が問題を発生させているというのですか!?」と思いますよね。
しかし、残念ながらその意見に対する回答はYesです。
問題を発生させるリーダーとそうでないリーダーを見極めるには、この質問の答えでよくわかります。
あなたは、あなたのチームから問題がなくなったとしても、自分がこのチームのリーダーとして必要な存在ですか?
この質問に対し、「問題がなくなっても私はリーダーとしてこのチームに必要です」と答えられる人は、問題を発生させないリーダーです。
逆に、「チームの問題がすべて解決したら、私がこのチームのリーダーである必要はなくなります」と答えるリーダーが問題を発生させるリーダーです。
人間には、「どこかに所属していたい」「チームのメンバーでありたい」という所属の欲求があります。
「問題解決したら自分はリーダーとして必要なくなる」ということは、裏を返すと「問題さえあれば、私はこのチームのリーダーであり続けられる」となります。
もちろん、このようなリーダーが、わざと問題を生み出しているわけではありません。むしろ問題解決のために、他のリーダーよりも一生懸命取り組みます。しかし、所属の欲求レベルで「問題発生を望んでいる」のです。
もしあなたが、このタイプのリーダーだとしたら、どうしたら良いのでしょうか。
「問題がすべて解決しても、私はこのチームのリーダーとして存在する価値がある」と考えてみてください。
慣れないうちは「でも問題解決をしないリーダーに何の意味があるの?」と考えてしまうでしょう。それでも「意味がある」「価値がある」と自分へ言い聞かせます。
次に「すべての問題が解決したら、私はリーダーとして何をしようか」と考えます。はじめは何も思い浮かばないかもしれません。それでも考え続けます。すぐには実現しそうにない理想でも構いません。
不思議なことに、問題が解決した後のことを具体的に考えられるようになると、それから短期間でほとんどの問題は解決してしまいます。私はそうでした。それまでの私は問題を必要としていました。だから一生懸命問題を見つけ、その解決に奔走していました。大変だと言いながら、問題が起き続けることを深層では喜んでいたのです。
しかし「私には問題が必要ない」と考えるだけで、今まで問題だと思っていた事柄が、問題ではなくなり、楽に解決できてしまいます。
もし、どうしても問題がない状態でリーダーとして存在することを認めれないないなら、発想を転換するしかありません。「私は問題がたくさん発生して、それを解決するのが好き」と。すると今まで通り問題は発生し続けますが、問題が発生したときの向き合い方が変わります。「なんで問題が発生するの!」というネガティブなとらえ方ではなく、「よし!問題発生。私の出番だ」と。
問題が発生し続けるのは、あなたが問題を必要としているから。
あなたが問題を必要としなくなれば、問題のほうから自然消滅してしまいます。
問題続出で困っているなら、あれこれ考える前に、試してみることをお勧めします。
立崎直樹
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