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介護職員の研修時間をつくる最初の一歩

今日は「人材育成は後回しにしない方がいいよ」というおせっかいな記事です。

研修時間を確保できない!?

同業他社の管理職の方と情報交換をしていてよく出るのが「研修ってちゃんとできてます?」という質問です。なお、質問事項のトップは「人員配置って何対何ぐらいですか?」です。

介護業界全体として人材不足と言われていますから、研修時間の確保はどこの事業所でも課題になっているのでしょう。ちなみに先ほどの質問の模範解答は「いや~、なかなか時間が取れなくて」です。こう答えると、相手も「そうですよね。うちも人が厳しくて」という調和が生まれていい感じの空気になり、その後も会話が弾みます。

それなのに、僕はといえば「やってますよ。フツーに」と答えてしまう。すると相手は「すごいですね。」で会話終了。まったく困ったものです。山に登って、空気を読む訓練を積んできます。


ここで一つ疑問が生じます。「研修できてます?」の質問の真意は何なのかと。実はこれ、研修に関する質問ではないんです。

模範解答のやり取りが好きな人は、人足りないよね。時間ないよね。だから研修できなくても仕方ないよね。という慰め合いだということに気づいた方がいいと思います。

もし僕が研修を思うようにできていないと悩んでいたら、「うちもできてないんですよ」という人よりも、研修をできているチームの管理者から話を聞きたいです。「人員体制はさほど変わらないはずなのに、どうやったら研修できるんですか?」と。自分のチームで障害となっていることを一つずつ聞いていけば、どこかに違いがあります。その違いにこそ障害を乗り越えるヒントがあるはずです。


では、なぜ僕の組織では研修をできているのか。時間がなくて研修できないのが当然と考えている管理職とのたったひとつの違いを教えます。(教えてとお願いされてもいないのに…まったくのおせっかいです)

違うのは優先順位です。

僕は人材育成はチームの維持・向上には不可欠だと考えています。だから、人材育成をしなければチームが衰退・崩壊してしまう。だから「やる」ただそれだけです。

研修できない状況を慰め合っている余裕が僕にはないんです。この一緒に働く仲間とお客さまを守ると決めているから。だから人材育成を後回しにはできないだけです。

研修を後回しにしている人に対して、ちょっと感じ悪かったかもしれません。(ごめんなさい)

でも「研修どうしてますか?」と聞いてくる人は、研修が大切だとは思っているはずです。そうでなければ、この質問は出てきません。大切だとは思っているけど、どうしたらいいのかさっぱりわからないという状態なのでしょう。

まずは、管理職であるあなたの中で、人材育成の優先順位をグワーッと上げる。それが大きな第一歩になるはずです。優先順位を上げたら一緒に次の障害がどこにあるのか探しましょう。僕のところだって人員体制は厳しいんだよ。よろしくお願いします。


立崎直樹



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