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カニクサかな? →モドキ君<スキマ草観察日記>(3)(最終回)

 今日帰り道に遠回りをした。そう言えば、と急に思い出した。前回は9月18日にアップしており一ヶ月近く経ってしまっていた。電柱のすぐ隣に居た、カニクサという草に最初似ていると思ったが違ったようだ、のモドキ君のことである△

最初に結論を言ってしまえば、モドキ君はいなくなっていた。その家の住人の方はまめに掃除をする方のようで、この時点では家周りのどこのスキマにも草花の一片も無かった。♫「別〜れはいつもついてくる 幸せのうしろをついてくる」中島みゆきの「わかれうた」が頭の中を流れる△

たとえ根っこが残っていたとしても、もう今年は芽を出さないだろうか。それとも根っこが残っていても芽は出さない、か。これが、ロング・グッドバイとなってしまうのだろうか△

こんなところに、と発見し、会うのが楽しみなったスキマ草が、はかない運命であることは承知している。今までも結構な数の別れを経験してきた。でもいつまで経っても、この別れには慣れることができない△

そうは言っても別れてしまった後では大抵が忘れていく。その方がいいと思う。歩いていて突然思い出し、ああそうだ、ここであの花を見たな…と懐かしむ時、胸の奥底がほんの少しだがチクッとする△

頭の上では、ヒヨドリと思われるスズメの倍ほどに感じられる鳥が、ヒーヨヒーヨと喉をからしたような声で鳴いていた。ここら辺りではヒヨドリが姿を現すのと秋が来たと感じるのはほぼ同じタイミングである。

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これより上は、天声人語のルール(603字/6段落)に沿って書いてみる、に勝手にただ今挑戦しています。お読み下さり、ありがとうございました^^!

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