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仕事へと向かう重い足取りが、 交差点の赤信号で、止まる 朝。 吐く息が少し白い 焦点の合わせない目で前方を 見ていると、何かが耳に 雀の声かと気づくと、 電柱にいる 頭の上で空色に混じり 雀が数羽、飛び交い 鳴き交わしている 甲高い音で 信号が青になる 歩き出すその足 気のせいかさっきより、 軽い感じがしないか ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)を、お読みくださった方に感謝申し上げます!
昨日は無かったのに 今日はある 明日になれば消えるだろう でも、今日はある この、見えない心の中の、 じゃりじゃり 見えない、無いモノの中の、 じゃりじゃり 鬱陶しくて 重くて 邪魔っけで いや〜な感じ こういう時は息を吐くんだって なるべくゆっくり、長く吐くんだって じゃりじゃりが溶けてカラダから溶け出るようにイメージして 今日はある。けど、明日には… ************** 最近は詩人な気分です。 ヘッタクソな詩(のつもりです…)
最近、考えるを考える 色んなコトが行き詰まってしまって 考えなきゃっと思って 考えてる この間、「鬼滅の刃」を見ていて 主人公の炭次郎が窮地のとき、こんな感じのこと言っていた 「考えろ、考えろ。何か方法があるはずだ」 それで気づいたこと 自分は今まで、そんな風に考えたかな? 頭使って、もうこれ以上は、ってとこまで 考えたこと、あるのかな? あんまり…無いような、気がしている もっと一つ一つを、しっかりときちんと でも、考え過ぎだと行き過ぎて疲れるから
猫って結構凶暴だよね 肉食、スズメとかネズミとかを食べる あの鋭く尖った爪 口の中に犬歯 でも、 人に懐く 家の中にいると 目の端にさりげなく居たりするよね 「ドアを開けて」とニンゲンに目配せするし 寒い時だけ、膝の上 甘える時? カラダクネクネ、足元で そんで近すぎて尻尾踏まれたり 着地に失敗したのも、とぼけてた 変なニオイ嗅いだら、フエってする 寝ている時の、やわらかさ そんな君たちと一緒にさ、ずっと平和に暮らしたいなあ *********
アボガドに初めて会った日を 覚えている。驚いてその外見に 中身は写真で見ていたけど、 本当に、エメラルドグリーン 味はフルーツのクリーム 濃厚だよね でも、 一番びっくりしたのは、タネ 何でこんなに丸っこくて デカくて、真ん中に居座って 包丁で切るのを邪魔している いけ好かないヤツ でも、植えてみた 本で読んだ。細長い葉っぱは、キレイ アボガドのタネなんて、と思ってた 今は少し、反省している ************** 最近は詩人な気分です
2020年の秋、 初めて君を意識した 君の花のことは知っている 木肌がすべすべなのも でも、 花が咲いた後は すぐに忘れるんだ そこに居ることも 今年は違う、 花の終わったあと なっている緑色の茶色の実 割れている みかんのふさのように 天に向かって円になって並んで 未来に手を差し伸べているかのよう きっと鳥を風を待っている これからは、 私はサルスベリの種の形を知っている人だ そして花が咲いていない時も 君を意識する人になった ***
夏から秋にかけて、君と出会う 玄関のドアを開ける、足元に ときどき、君がひっくり返って 足を、バタつかせている コンクリートの床面、まっ平 どうして君は、着地を失敗して? 丸い背中で、転がって カラダを戻そうにも、掴まるモノがない ここはニンゲンの住む、超人工の 無機質で無慈悲な、冷たい物質 自然界であれば、君の周りには草花あふれ 棒切れや枯れ葉で、満ちている 何という虫か、丸いカラダの君 つい笑ってしまうし、少しニガテだけど 放っとけないから、助
君はいつもそこに立っていたんだ 何十年もだよ でもある日、切られたね 道を整備するんだって 秋になるとドングリを道に落としてた君 正直、それで君の存在に気づくこともあった 目の前にいるのに すぐそばを通っているのに、忘れてる 今も忘れていることの方が多いかも でもね たまには思い出してるよ 君を完全に忘れるわけが、ないんだよ ************** 今日は忙しくて散文を諦めました。ヘッタクソな詩(のつもりです…)を、お読みくださった方に感謝申し
仕事帰りに寄ったスーパーで グレープフルーツが売っていた 最近あんまり見ないなと、 曖昧なオレンジ色 僕が思うグレープフルーツは 確か黄色だったと記憶に訊いた 近づいてみるとサンプルが 一つが真っ二つに、カットされていた 僕の記憶と違ってる 薄い黄色じゃなくて、それは赤みがかったオレンジ色 黄色じゃないんだ、と思った瞬間 僕はびっくりしたんだ 赤いグレープフルーツが 好きだと言った、君のこと すっかり忘れていたことを 思い出したんだ スーパーの