見出し画像

[Maas②]日本復活への道標

 今回はMaas第二段の記事となっております。前回はMaasってなにってところからそれが都市にどんな影響を与えるのか?というところまでを説明しました。

 今回は、このMaasによって、日本をどうやって復活させていくかを解説します。

[現状]アメリカとヨーロッパと日本

 まずは、日本がどのような現状かをアメリカ、ヨーロッパと比較してみます

[アメリカ]
交通手段:多様な交通サービス
(特にバス、LRTなどの中距離移動が発達)
アプリ:「transit go」
費用、時間などを選択でき、最適な移動手段をできる
特徴:都市ごとに大規模に行っている。
シアトルではマイカー通勤割合を10%も減少させた。
[ヨーロッパ]
交通手段:多様な交通サービス
(特にキックボード、自転車などの短距離移動が発達)
アプリ:「City mapper」
自身のTPO応じて、さまざまに交通手段が選べる
5~15kmぐらいの短距離なら料金も完結
特徴:環境面、人間中心の生活など様々な問題も考慮
 ①環境面→電気キックボード、自転車などの利用促進
 ②人間中心:人々の活動に合わせて、道路の利用法が変化
[日本]
交通手段:都市部は電車、地下鉄、その他は自家用車
(東京メトロの技術はできた当初はかなり先鋭的だった)
アプリ:電車の乗り換えなどのアプリはある
電車からバスなど、異なる交通方法をまたぐモノがない。
特徴:かなり遅れている
いまだに、駅前にタクシーが泊まっている。
高齢化により交通難民の増加が予想される

 スマホが普及しているにも関わらず、タクシーが駅前にまだ多くいる。これは、かなり遅れている一例だと思います。
このような状況から日本が脱却するためには3つステップが必要です

[1] 交通の効率化

 様々な交通手段をできたため、状況に応じた移動が可能になり、交通を効率化できる。そのために、

[1-1]異なる交通手段の階層を作る
 例えば、日本では自転車レーンとバスの停留所が交差している。これでは、事故も起こりやすいうえに、時間のロスがは発生してしまう。

[1-2]物流のための道路と生活のために道路に分ける。
 日本では、路上駐車などにより、ロスが発生しているケースが多くあり、特に都心部に多い。これをもっと明確にわかる必要がある。物流のための道路とそこから生活に接続していく道路をわけることで、このロスを減らしていく。

[1-3]速度制限をもっと幅広くする
 日本では、大概、30km,40km,50kmだろう。しかし、[1-2]のように道路をもっと分解すると、下道でも60kmまで出しても安心な場所も作れる。一方、生活に接続するところは、車の通行を止めて、キックボードや自転車のみとするなどの対策もできます。これにより、車が通らないところの道幅を小さくでき、より広い歩道ができる。

[2]人とモビリティをつなぐ

 交通を効率化できたら、次は人が乗りやすいようにします

[2-1]路肩をデザインする
道路面積を縮小させたことにより、路肩や歩道を拡張できる。そうすると、自転車と路上駐車が交差しないような工夫などもできる。

画像1

例えば、こんな感じです。歩道をへこませ、そこに路上駐車のスペースを確保することで自転車の交差を防いでいます。

[2-2]モビリティ・ハブを作る
 前回の最後にも伝えましたね。このモビリティ・ハブとは、レンタルサイクル、バス、電車などの異なる交通手段を接続するところです。
 移動を多様化するときに、実は2つ視点が重要です。
①個人使用or共同利用
②パブリックアクセスorプライベートアクセス

スクリーンショット (274)

 上の図みたいにな感じです。
 この上の表を自由に選択させるためには個人と公共をつなげる必要があります。そこで、デジタルとして繋がり以上に、物理的な接続が必要です。

[3]都市まるごと変えていく

 最後はMaasをより便利にしていくためのフェーズになります。最初に言った通り、Maasとはサービスのことです。このサービスをどう向上させていくが最終的に重要となってきます。

[3-1]データ駆動型で街をデザインする
 データ、デンマークのときにもでましたね。

 このところは、かなり説明するとかなり長くなってしまいます。そのため、覚えてほしいことを短くまとめると

『その地域のデータを使って、その地域の生活に合わせる』

これだけ覚えてください。この技術はすでに行われていて、googleの傘下の会社sidewalk labsによって行われています。

英語のホームページですが、かなり面白いのでよかったら見てください。

[3-2]都市開発を移動サービスを一体でデザインする
 Maasはサービスのため、目的ではなく手段です。そして、訪れる必要のないところにはMaasがどれだけ快適でも使われないです。そのため、都市開発とともに、デザインしていくことが必要です。

 この都市開発と移動サービスを同時に行っているのが、「Audi」です。アウディってしってますよね。〇が4つぐらいかさなっているやつです。
 従来の計画だと、車の移動スペースが50%だったところを、Maasを発展させることで20%にまで縮小できる。そのため、商業面積や住居用面積を増やすことができます。そのため、乗り物だけでなく、建物にも大きな影響を与えることができます。

 そして、このAudiを進化させ一から街を作ろうと計画しているのが、TOYOTAの「ウーブンシティ」です。日本復活の兆しはやはり、このMaasにありそうな予感がします。目が離せない展開になってくると思います。楽しみですね



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?