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カレーですよ4354(茨城県小見玉 サイハーン レストラン&バー)気になる料理ばかりのバングラデシュレストラン。

出先で夕飯を、とGoogle mapをぐるぐると動かしていて目についた。その日は栃木にいた。帰り道に通りかかるカレー店を探していた。

カレーですよ。

おやおや、こんな場所にこんな店が、と目に飛び込んできたのがバングラデシュの文字。
バングラデシュ料理が食べられるレストランがあるのか。これ、どこだろう。

茨城県小見玉市。うん、なるほど、いいかもしれない。益子から笠間、石岡、土浦経由で帰るのであればちょうどいい。笠間と石岡の途中あたりだな。

そうやってやってきたここ、

**「サイハーン レストラン&バー」 **

は常磐道と交差する細い街道のロードサイドにあった。
店頭にクルマを止めると親子連れが外の窓口でケバブを買っていた。ケバブも評判が良いらしい。

店内は白基調でさっぱりした感じ。大きなボックスシートが4つほどある。夕方早い時間だったので遠慮なくその広い席に陣取った。

メニューは2種の構成で片方はスタンダードな北インド料理のメニュー。そしてそれとは別にクリアファイルに入ったバングラデシュ料理のメニューがわたしのお目当て。
パヤ、ボッタ、ハリム、ビリヤニ、と並ぶメニュー。おやおや、バングラデシュのレストランだったよね。こりゃなんだかパキスタンを感じます。とはいえインドを挟んであっち側とこっち側。それ以上にどちらもムスリムの国なわけで似ていて全然おかしくない。

いろいろ気になって迷いに迷う。
最後までビリヤニと迷ったが、

**「ブナキチュリとマトン肉じゃが」 **

というセットに決めた。
ブナキチュリという名前が気になったのだ。
そう待たずに出てきた料理がこれ。シンプルだがとてもおいしそうだ。

マトン肉じゃが

これが本当に美味しかったのだ。辛さが選べたのでスタンダードをお願いしたが、正解だったよう。マイルド、レギュラー、リトルホット、ホット、ファイヤーという段階があった。
大きな半割りのじゃがいもと小さめにカットした骨付きマトンが入る。骨付きマトンから出た出汁がグレイヴィによくまわっており大変に滋味深い。マイルドな味で、店主のセンス出るけられた和名の「マトン肉じゃが」が実にしっくりくる。日本人の舌が好きな甘味から感じる奥行き、というあれが内包された料理でこれは日本人誰もが美味いと膝を叩くはずだ。

ブナキチュリ

これが面白かった。キチュリかあ、どうなんだろう、おかゆ風だろうな、どれくらいどろりなのかな、と思って待っていたら、まるでビリヤニかサフランライスのようなさらっとしたのが出てきて驚いた。店主に聞くと「ブナ」の意味はさらさらの、という意味らしく、なるほど、おかゆ風ではないのが納得できる。
キチュリは豆と米と野菜少々を使った雑炊的なものだがこれはブナ、がつくのでこういう仕上がりとなる。単品で食べても大変おいしい。

これはビリヤニに近いのでは?と聞くとノー。ビリヤニとブナキチュリではスパイスの違いもあるけれど、タマネギと豆の扱いに違いが亜あるのだ、という話。そこから始まって、バングラデシュスタイルのパヤやハリムの話になったり、バングラデシュではない場所のハリムは最近では片栗粉を使うところもあってあれはいかん、という話しやあのとろみはビーフやマトンの骨の髄からくるもので彼があるからきちんとコク深くとろみがつくのだという話し、インド料理の香りを立てるやり方とは違う、バングラデシュの料理の柱である煮込み料理のスタイルの話であるとか、とにかく面白い話題が多く、話が尽きない。

こりゃあ面白い奴が来た、と思われたようで「これを合わせて食べるのが一番おいしいんだよ」と何か出してくれる。おや、これはチャトニかな?と聞くと「これはアチャールだよ。チャトニに似ているけれど違う。何が入っているかわかる?」と聞かれる。なめてみるとフルーツチャツネそっくりだ。

甘酸っぱくスパイシーで思い出すのはジャム系のフルーツチャツネ。タマリンドかなあ、というと「これにはね、梅干が入っているの。タマリンドも少しだけ」なんと!そう来たか。あんた初台の巨匠か、そんなことも思わず思ってしまうセンスいいアチャール。これには脱帽。そしてカレーに混ぜると大変に具合がいい。おいしいおいしいと食べていると。

また何か出てきた。「このアチャールはなにだかわかる?」うーん、なんだろう。マンゴーじゃないよね?「これはバングラデシュのオリーブのアチャール」おお、オリーブあるんだ。「イタリアのよりも大きくて苦味がないんだよ」なるほどなるほど。面白いなあ。

いろいろ聞いていたらカレーおじさん、アキノ・リーさんの名前が飛び出したり、以前は小岩で店をやっていたことが発覚したりと楽しくて仕方がない。

話しが終わらなくなってきた。他にも日本のインド亜大陸周辺国の移民の人口数とか 1万人オーバーいる現在の日本のバングラデシュ人の就労の職種とか、とにかく話しが尽きない。

楽しすぎて、早々にまた来なければいけなくなった。
食べなければいけないメニューもたくさんある。


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