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点数のつけられない日々〜ごらく

映画を見に行く。

この習慣を手に入れることができたのは、結婚してからだ。

それまでは「映画を劇場で見る」という行為は極めて稀で、地方末端で貧しい暮らしをしていた私の家ではとても手の届く娯楽ではなかった。
それに加え、地方末端という土地柄、映画小劇場自体が姿を消したことも理由として大きい。(その後一件だけ復活したが。)

それに輪をかけて、私の親自体がそもそも映画を観る習慣というのがなく、TVのロードショーすら見向きもしないような人。親が観ないと子も観るわけがない。

そんなこともあり、私の中で「映画文化」は形成されることなく、抜け落ちたまま大人になったようなものなのだ。
高校を卒業するまでは、子供の頃に友人とその親御さんに連れられて観に行った「ドラえもん」と学校の行事の一環で数年に一回観る程度で、多分両手で足りるくらいしか見ていない筈だ。

高校卒業以降は実家から離れたこともあり、劇場も随分身近になったものの、元々映画を娯楽として楽しむ習慣がまるでない。
その上そんなにお金を持っている訳でもなく、TVもビデオデッキも置いていなかった為、ビデオをレンタルすることもなかった。劇場には誘われて極々稀に行く程度だった。
「お金ないなら試写会申し込んでみたら結構当たるよ」と知り合いのお姉さんからの情報を小耳に挟んでからは、たまに申し込んでは当選して見に行く、みたいなことはやっていた。
にしても、当選次第なので高々しれている。


そんな私の映画娯楽の習慣を変えてしまったのが、今の旦那さんだ。

完全に旦那さんの趣味に便乗する形で見るようになった映画はほぼほぼマイナーな単館系映画。(劇場会員にもなっているほど)
それまで、シネコンばかりがいわゆる「映画」みたいな感覚でいたが、意外にも単館系の映画の方が自分の感覚に合っている事に気がついてからは、私も同じ劇場の会員になっている。
TVのロードショーもよく見るようになった。


ただ、今年の春先以降、殆ど劇場に足を運ぶに運べない時期が続いてしまった。
しかし、この先興味ある作品が控えていることもあり、今後は少しずつ回数を増やしていけたらよいなと思うし、きっと増えるだろう。


今日見た映画:「行き止まりの世界に生まれて」

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