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コンビニの店員さんを侮ってはいけない

おっすおっすー!
おはよう、おはよう、おはよーう。
連休明けたわね。やんなっちゃう。
せめてテンションだけでもぶちあげてく?

・暑い。ここは水底の世界か?
どうやって息するんだ。呼吸器だけでは明らかに足りない。
だが水温上昇にあえぐ水底の生き物だって同じ気持ちに違いあるまい。我々は運命共同体なのだよ。心の中で生態系へのパワハラをひとりごちる。

・「あちぃ」コンビニの喫煙所で声に出す。
ふと横を見ると、おばあさんが入り口の前で、店に入るでもなく中を覗いている。ドアを開けてあげるべきか悩むが、その必要はなさそうだと悟る。

・田舎のコンビニでは従業員用の駐車場に、いい車が停まっている。制服に騙されて、彼らを侮ってはいけない。

・みち行く人が働いている。バス停に並ぶのは10人ほど。
改札口の音がいつもよりも得意気である。

・青信号の歩道で左折のバスが停止している。私は歩みながら、「どうぞ曲がって下さい」と祈る。20人の社会人の時間を、私のような無職が奪っていいはずがない。だが無常にもバスは停止しつづけている。 逆にごめんなさい、と思いながら、横断歩道を渡る。軍隊の走り方のフォームで渡る。

・ゴミ収集車が、連休で溜まった家庭ごみをかっさらっていく。
路上にこだまする、「オーラーイオーラーイ」の掛け声。

・母ないし祖母たちが赤ちゃんの散歩に出かけている。
彼らは唯一、すれ違いに挨拶をすることを許されている人種である。そんなことはない。度を越せばより深い警戒の対象とみなされてしまう。

・タバコを灰皿に落とす。休日開けのモーニングルーティンは、社会の人たちへの「なんかごめんなさい」ではじまる。

・今日は心療内科へ行けるだろうか。前回は電車がこわくて乗れなかった。徒歩でいくことになるだろう。

さぁぁて、今週もがんばるぞぉぉい。

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息子がグレて「こんな家、出てってやるよババァ」と言ったあと、「何言ってもいいが大学にだけは行っておけ」と送り出し、旅立つその日に「これ持っていけ」と渡します。