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母との死別後、心に響いた曲

母の死後すぐは、
音楽を聴くということ自体を
無意識に避けていました。


歌のふとした歌詞が
グサリと心に刺さることがありそうで、

どんな瞬間も悲しみに包まれる可能性があって
なんだか怖かったからです。


それでも私は、
母の死の2日後も
車で片道40分の距離を自ら運転し
子どもを習い事に連れて行くほど
運転には躊躇がなく、
車内で音楽を聴くことも習慣でした。

1人で運転をするタイミングでは
やはり好きな曲を聴きます。


母を思い出したいのか、
このなんとも言えない虚しさを
誰かに代弁してほしいのか、
入り乱れる思いを整理したいのか…

曲を聴く理由は様々だけれど、

死を選んだ母がふわっと
頭に浮かんでくるような曲を
敢えて選んでいた時期もあって、
今でも定期的に聴いては
心を落ち着かせている曲もあります。


いくつかを以下に紹介します。

あいみょん
ハッピー

これは母が亡くなってから
たまたま見つけた曲ですが、

葬儀のシーンが思い出されては消え、
聴くと一番辛くなる曲では
あるかもしれません。

でも、

[人は本当にあっけないよね
生まれた時から この時が来ることは
決まっていたのに 必死に愛し合った]

この部分を聴いた時、

大切な人が亡くなった後にこそ、
生きていた時にその人と触れ合った事実が
浮かび上がり、意味をなし、
やがて自分が亡くなるまでの
生きる意味を作り上げるのかなと思いました。

それが巡り巡って
続いていくのだとも思います。

あいみょん
裸の心


母は生前、この曲を、
「いい曲だよね」「電車でいつも聴いてる」
と言っていました。

私は最初から最後まで
きちんと聴いたことがなかったけど、

母が亡くなって改めて聴いてみると、
びっくりするほど
母の心境に重なる部分がありました。

母の気持ちを代弁しているようで、
聴いていて辛くなりつつも
母に寄り添えている気がするのも事実です。

乃木坂46
僕がいる場所


母から私宛の遺書の最後は、
「ずっと一緒だヨ」
の言葉でした。

自分からこの世を去るけど、
それでもずっと一緒にいたいと
考えていてくれたんだな…

と、この曲を聴いて思います。

[一週間くらい泣いて暮らしたら
深呼吸をして空を見上げ
笑顔を見せて]
[ずっとそばにいたいけど
別れはやって来る]


私が逆の立場だったら
そう思うから。

コブクロ
どんな空でも


母と2人でコブクロのライブに
行ったことがありました。

その時にこの曲を聴いたかは
忘れてしまいましたが、
コブクロのお二人の声を聴くと
あの日のライブを思い出します。

この曲は、
母はいなくなったけれど
その悲しみはいつか晴れる、
どんなに深い悲しみも
癒される時が来る、
そう思わせてくれます。

緑黄色社会
これからのことそれからのこと


ここ数年緑黄色社会の曲に惹かれ
よく聴いています。

その中でもこの曲のこの部分。

[何もないから何でもできる
それだけでなんか軽くなった
生きてればこそ始まっていく
もっと飛べるように
手放すだけ手放したらいい]


ここを聴くと、
母が選んだ道や母との関係性を
後悔すること、
悲しみに浸ること、
それらに執着しすぎることはやめよう、
と思えます。


私は今、生きてる。
もう何を失ってもいい、
何でもできる、前に進もう。


いいも悪いも、
音楽の力を侮るなかれ…

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