私の移住先
私が暮らしているのは努力して報われるなんて言葉が存在しない地域だからね。
どんなに勉強しても努力しても自分より偉い人に良い顔して、
どんな仕事でも日給数百円でもお金になるなら端からトライしないといけない人で溢れている。
お金のために30歳離れた人と結婚する中学生とか、夜になると売春のために街に現れるミニドレスを着た女の子たちとか、ドラッグを売る人とか
この国に住みはじめて、やっと本当の意味でなぜ彼らがここまでするのか、これをつくりあげる社会を最近になって理解した。
優秀な女の子の生徒は先生のレイプに耐えないと成績保てず、全ての犯罪は賄賂で解決して、
あまりにも1+1=2みたいにうまくいかない不都合な社会にみんなは住んでいるんだと思う。
友達のことを私は心から愛していて、こんな離れた国にいる人となぜこんなに分かち合えるのだろうと満足げに思うけれど、
どんなに頑張っても私が理解できない「自分はウガンダ人だから出来ない」っていう現実が一生付き纏うのだと。
色んな場面でこういうアイディアあるんじゃない?という話をしていると、
「自分はウガンダ人だから無理だよ」という発言を色んな人から何度も聞いた。
私たちが簡単に挑戦できることが、何をとってもハードルの高さが彼らにとってあまりにも違いすぎて、
もう自分じゃ何も変えられない現実でそれにぶち当たるのが私の大切な人であるとき、私の愛する人であるときはもっと苦しくて頭の心がわしゃわしゃとなって、毎回言葉を失う。
それを知るという行為は恐いけど、でもそれを私は理解しないともっと人を愛せなくなってしまいそう。
なんて言ったら良いか。
彼らは絶望の先に生きている感じがする。
ただアフリカの人はポジティブで陽気なんじゃなくて、
私の出会った彼らは生きてきた年数だけ自分の置かれた環境と立場に絶望しきって、それを受け入れる覚悟をして
その隙間から見える小さな希望のために無謀に頑張り続けているというか。
それでも歩む道は一本しかないから、生きるために家族のために大切な人のために頑張るというか。
だってあなたはとっても愛されているから。
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