【エッセイ(ミニ)】やってみなさい
5月も半ば。
新年度から新しい職場や学校など、それまでとは違う新しい環境に移ったばかりの方は「自分の選択はこれでいいの?」と途惑ってしまう頃かもしれませんね。
毎日小さなことや大きなことと選択を繰り返している私たち。
10年ほど前、若かった私は(←笑)
自分から希望して職場の配置転換を受け入れたのに、配置後の数日はなかなかシステムや雰囲気に馴染めず自問自答を繰り返していました。
やりたいことはわかっている
けれどこのやり方でいいのか⁉
移ったばかりだけどこの先、うまくいかなかったらどーする?とつい考えてしまっていたんですよね…。
そんな状態のままある日の仕事帰りにコンビニへ。
買い物をしてたら何となく表紙が気になった雑誌があり立ち読み。
するとすぐ開いたページに
「始めるまえから心配しないで」
の一行がありました。
こ、これは。
単純な私はもちろんこれは私へのメッセージ?と受け止めて笑、やっぱり過剰に心配しないでいいのかもと思い直しました。
その夜は食事会の約束があったのでそのあとすぐにタクシーへ。
タクシーに乗ると年配の男性運転手さんが、私が乗る前にカーラジオで流れていたというある番組についての話を始めました。
その番組は
ドキュメンタリー番組で(おそらくNHK)
通訳官として活躍されている女性の方のお話しだったよう。
その方は通訳官という職に憧れて海外留学をして語学を学んだものの
なかなかその職につけずにいたある日、偶然ある国の大使館の通訳官募集広告をみつけます。
けれど経験がない自分が応募しても受からないかもと躊躇していたら周りの方に、まずはやってみたらと言われてトライ。
結果見事合格。
そこで経験を積み今では第一線の通訳官として活躍されている…という内容でした。
運転手さん曰く
「やりたいことがある人にはちゃんと、その人にとっていいことが
いいタイミングであるんだね〜。やってみないとわからんよね〜。」
とのことでした。
なんだか私に、もう少し新しい配置先で仕事をやってみなさい、と言ってるようにも聞こえました。
その日、仕事が終わってから
私がコンビニに行くことも
タクシーであの話を聞くことも
決まっていたのでしょうか。
なんとも不思議な日でした。
あれから10年も経つんだなあ…。
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