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機嫌の取り方

 自分の機嫌は自分でとれというのが昨今では当たり前になっているけども、機嫌が悪い時にどういう言動をしてどう立て直すかというのは大体一人でリフレッシュするようなことしか書いておらず、同居人向けの対応はあまり見かけない。せいぜい一人にしてくれと言っておくくらいなものだろうか。それが一番楽かもしれないが放っておけない子供が絡んでくるとそれも無責任、引いては自分の機嫌を取るコストを人に負わせているということにならないだろうか。いや自分の話と思っているからこんなことを思うだけで、相手側から言われたら相当バランスの崩れる言い分だなとも思う。
 日頃のコミュニケーションをマメにして、積もり積もらないうちにリフレッシュの時間を確保する旨を明言しておいて、心に余裕のあるうちにストレス発散しておく。そういうことなのか。
 改めて文章に起こすと気配りと自己管理が大変素晴らしく、丁寧な暮らしにも似たハードルの高さを感じる。そういう事ができる人間は、畳んでない洗濯物を踏みながら部屋の汚さにストレスを貯めたりしないし、子どもとの向き合い方に夫婦で温度差を感じる前に話し合いができるし、普段から上手に仕事を分担できているものだろう。ファッキング丁寧な暮らしだ。
 世の中で提示されている問題解決はほとんどが「それができれば苦労してねぇよ」でしかない。意思の弱い人間は何も成し遂げられないということを再確認させられる。最近は食べたいと思って買ってきたアイスすらなかなか手がつかず気付けば半分は家人に食われている程なのに。ストレス発散のための根回しのための日々のコミュニケーションのための心の余裕がないのだ。大体お手元の光る板がその諸悪の根源であり、人々は書を捨て、生活をちゃんとやり、野に出でてジョギングとかすべきなのだ。
ファッキング丁寧な暮らしめ……。

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