【病院の個室の方が打ち解けやすい?】
5階病棟に移っても、相変わらずナース、リハビリスタッフそしてケアさんの名前を覚えることをやった。
これって僕の入院生活の術だ。
どうしても自分自身で動けないぶん、スタッフにお願いしなくてはならないからだ。
名前やニックネームで呼ばれると必ず振り向いてくれる。
スルーされる確率が低くなる。
ただ、これだけでは不十分で、ある程度お互いが打ち解けて来ないとお願いしづらい。
自分を知ってもらう事も大事だが、相手を知る方がもっと大切かもしれない。
自分の事だけ話すのではなく、相手を尊重して相手の話を聞くことが大切なような気がする。
相手の食いつく話題を探し、聞き上手に徹する。
そうすることで相手から色々話しかけてくれるようになる。
親密度は自然と高くなるように感じた。
その中で自分との接点を探して行くと、より一層打ち解けてくる。
そうすると物事も頼みやすくなる。
性別も国籍も問わず親しくなれる。
入院生活で感じた事だ。
結局は、人対人なんだよね。
ただ、どうしても嫌な奴はいる。これはしょうがない事だ。
どこに行ってもいるからだ。
まあ嫌な人の話は置いといて個室の話をしようと思う。
個室は、患者が僕だけ。
なので他に聞いてる人がいないので慣れてくると地が顔を出す。
相手の地が出ると楽しかった。
男性だと車やバイク、旅行、スポーツ、時計、スニーカー、株、PC、アニメ、映画etcなど。
女性は、男性と違って香りとか髪切ったの?とか化粧とか・・・
なんて言えばいいのだろう?
ちょっとした変化に気がつくと話が弾んだ。
おもしろかったのが「まつ毛」
とあるナースの顔を見るとなんか数日前より長くなってるような気がして、「まつ毛長くなった気がするけど・・・まつ毛のエクステかなんかやったの?」と聞くと・・・
「わかりますか~エクステじゃないんだけど、ちょ~嬉しい!」満面の笑みがかえってきた。
話を聞くと、まつ毛が伸びる薬があって毎日ぬっていると言っていた。
乙女だなあと思った。
また、別のナースには髭を剃ってもらっている時に、脱毛の話になって「私も永久脱毛してますよ!」とのこと。
「へー顔とか卵のように綺麗なのに脱毛するとこあるんだ~」と言うと「ありますよ~VIOとか」
僕は、「え?」と聞き返し、年甲斐もなくおじさんはドキドキしてしまった。
彼女曰く、介護脱毛というらしい。清潔に保つ事は重要なんだよと教わった。
退職の話とかも耳にした。
2月までに5階は、4人辞めると聞いた。
辞めても次が直ぐに見つかると言っていた。
人材サービスのようなのがあって、履歴書など添削してくれるし、費用はかからないし、サイトを友達に紹介するとAmazonギフト券がもらえたり色々特典があるようだ。
その子の話だと「どこに行ってもブラックだからね~」と笑って言った。
そんなこんなで個室は、プライベートな話ができる空間のようだ。
つづく
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