4月11日

 週末は予定が狂う。働き出してから出来なくなっては、母への負担が一気に来るので、今まで通り、母が仕事に出掛けるまでにしていた家事や犬の散歩などのルーティーンには手を付けずにいた。彼女も週末はゆっくりするので、散歩に出掛けるのも遅くなる。ということは、平日、私が犬孝行と称して出掛ける畑仕事の時間に、彼らは帰っていないので、こちらが通常通り活動を開始したところで、物事は予定通り進まないのだ。
 目覚めてはいるが、花粉症の症状がきつく、昨日予定外にバタバタと走り回ったことで疲れが取れていなかったこともあり、久しぶりに布団の中でだらだらした。走り続けていたので、不思議と罪悪感はなかった。
 翌日から2、3日雨の予報。ということは犬孝行が出来ない。布団も、今日干しておかなければ暫く干せそうになかった。
 切り替えてからはいつも通りの分刻みになる。布団を干し、二度目の洗濯。観葉植物に水をやって、洗面所と風呂場と自室の掃除をする。キッチンの小窓から、母が畑に向かうのが見えたが、犬の姿が無かった。朝の散歩以降、このところの常で、入室を拒み、玄関先に繋がれているのかと思ったら、走り回っている矢先、隣の母の部屋から大きな吐息が聞こえる。驚いて覗くと、いないと思っていた犬が爆睡していた。
 昼食を半分まで作り、母へ電話して呼び戻す。連絡したとてすぐに帰って来ないので、いつも冷めてしまう。しかし今回に限ってすぐに戻ってきたため、完成が間に合わなかった。
 後片付けを終え、昼から犬孝行。素直に帰らないことはわかっているが、3時には布団を入れないと「湿る」と昔から口うるさく言われている。夕方に母がマッサージに出掛けるので、3時に一旦畑へ来てもらい、4時前の外出までに布団を片付けて花粉症対策の布団掃除機をかけた後、再び交代する約束で家を出た。
 積もった草を燃やし、〝今日のノルマ〟を達成すべく鍬を揮う。
「もう3時半よ~」とやって来た母にブチ切れる。3時半は母が出掛ける時間。45分まで待つと言うが、これから帰って布団を入れ、全ての布団に裏表掃除機をかけるので15分では済まない。どういうつもりか、母は時々こういうことを平気でやる。
 結局、マッサージから帰って再び迎えに来てもらい、そこから向かう散歩も委ねて、布団を片付け終わったのは6時半。やっと座ってお茶の一杯でも…と思っていたら、残りの洗濯物を入れている矢先、こちらへ帰って来る人と犬の親子が見えた。慌てて家中のシャッターを閉めに走る。物音に敏感な犬のため、散歩中に片付けなければならない仕事なのだ。
 やっと座ったのは7時前。4時間連続の畑仕事と、その後の家事でくたくたに…。残り物がわんさと残っていたので、夕食を作る手間がかからなかったことだけが幸いと言えた。

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