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何度でも読み返したいnote4

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。 こちらの4も記事が100本集まったので、5を作りました。
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#仕事について話そう

春 空 の ア ク セ サ リ

窓の外は隅から隅まで 青いタイルをぴっちりと敷き詰めたような 快い空です。 カーテンを開け放ち、 部屋に 四月の日差しをたっぷり呼び込んで アイロン台の前に座ります。 休日の午後2時。 まとめて洗ったシャツやハンカチの アイロンがけタイム。 襟、カフス、腕、肩、身頃と シャツのカタチに合わせて アイロンをすーっと這わせます。 裏に返したり、スチームを使ったり、 アイロン台の先端を使ったり。 皺が綺麗にのびていく様子を見ていると なにか、自分の気持ちまで 整っていく心地

親愛なるクソ上司へ

4月ですね。新社会人として歩みだした方、あるいは転職先で新しい仲間たちと出会った方、さまざまな方々がこの季節に胸を震わせていることと思います。 私は今春、新社会人として世に出てからは11年目、フリーランスになってからは6年目、法人成りしてからは3年目を迎えます。年齢はかぞえで33歳、社会人として未熟という意識はいまだありつつも、ある程度はキャリアを重ねていると認識されるお年頃になってしまったなぁ、と正直焦っています。 こうして春になると、毎年ふと思い出す人がいます。私が新

誰かになろうとしないこと

新しく配属された職場に、いままで出会ったことのないような"シゴデキ"な先輩がいました。(とんでもなく仕事ができちゃう先輩) 超忙しいのにいつでも話しかけやすい雰囲気をかもしだしていて、情報の整理・伝達も完璧、知識も語彙力もあって、取引先との交渉も上手・・・。 わあ、この会社にはこんなとんでもない逸材がいたのか・・・なんて本気でびっくりしちゃうような、素敵な先輩でした。 そんな先輩から仕事を引き継いでいるうちに、わたしはどんどんと自分に自信がなくなっていきました。 わた

優しさにまみれて

最終出勤日まで残り10日となった。 引き継ぎもあるし繁忙期なのもあってバタバタと仕事のために手を動かしていると、上司が突然、 「あのさ、手を動かしたままでいいから耳だけ傾けて聞いてくれない?俺の独り言みたいなものだと思って欲しいんだけどさ」 と不思議な前置きをして話し始めた。 言われた通りに私は、手を止めずに耳だけ傾ける。 「次の会社に決めたのは良いことだと思うし、頑張らなきゃいけないと思うんだけどね。 でももしさ、すごい辛かったり、仕事が思ってたのと違くて嫌だな