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おぼろげサナトリウム
ちょうど約一週間前に僕は田舎町のとあるホールへと足を運んだ。
その日の前日、インターネットサイトでたまたま目にした記事があった。
そこには僕が前任校で関わった生徒の写真が掲載されていた。
その生徒が芝居をするらしい。二人で。
芝居のタイトルは「おぼろげサナトリウム」。
ここのところ出不精となっている僕は、行こうか行かまいか一瞬悩む。
けれど、なんとなく、なんとなく、目撃したい気持ちが湧いてきた。
不思議な縁で、その芝居のホールがある場所は、以前僕の子どもたちが通っていた幼稚園が存在していた場所だった。僕にとっては思い出の場所だ。
ホールに到着すると懐かしい顔がちらほら。
受付でチラシをもらう。
チラシには、「皆様の前に、夏が現れます」の一言が。
開演。
教え子の生徒は高校3年生。もう一人の演者は地域おこし協力隊の方。
この二人による芝居。
文句ない芝居だった。
素晴らしかった。
地域おこし協力隊の方が彼の才能を余すところなく引き出してくれた、そんな気がした。
これが初舞台なんて上出来すぎる。
僕は言葉通り「目撃」することができた。いつか自慢できる時が来ると思う。
これから彼はどんなふうに羽ばたいてゆくのだろう。
芝居途中、僕の好きなCorneliusのBrazilが流れた。
そこには間違いなく夏が現れていた。
エンディングの曲は坂本慎太郎だったかな。
いつだったか、ゆらゆら帝国の話もしたな。なんて思い出した。
芝居がはねて、教え子に何も言うことなく握手だけして帰った。
握手で十分伝わるだろう。
思い出の場所にまたひとつ思い出が重なった。
これからもひっそりと応援しています、Hibiki。
皆さん、こんばんは。
飯能高校探究部顧問のMr.Mです。
今回は探究部とも飯能高校とも関係ない記事になりました。
前任校の教え子が初芝居をやるということをネット記事で知り、観に行ってきました。
本当に素敵だった。
その一方で、私は彼のこんな才能を引き出すことができなかったんだなぁとちょっぴり思ってしまったり。
彼の才能を開花させてくれた地域おこし協力隊の方には感謝したいです。
芝居を観ながら、私も生徒たち一人ひとりが持つ才能に気づいてあげたい、サポートしてあげたいという気持ちになりました。
そして、いろんな人と接する機会もつくってあげたい。
私が気づけなくても誰か他の人が気づいてくれるかもしれない。
なぁんて考えさせてくれたのもこの芝居でした。
探究部の生徒、担任している生徒、関わりのあるすべての生徒の才能をもっともっと引っ張り出してあげたいな。
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