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蒼井優、新垣結衣、有村架純

 私の好きな女優はみんな「あ」から始まる名前だと気づいた。
3人ともタイプは違うけど、憧れている。たまに「この人だったらこんなときどうするかな?」と考えたりする。
本当に勝手で申し訳ないが、この3人の女優に対するイメージと憧れについて書いてみる。

蒼井優

 最初彼女を知ったとき、そこまで好きな顔ではなかった。化粧も薄く、ナチュラルな女優、という印象だった。だけど、映画で彼女を見るたびどんどん彼女の笑顔に惹かれていった。「この笑顔を好きにならずにはいられない」と思った。大学生になるころには、映画をレンタルするときは彼女が出ているものを自然と選んだし、私が人生で一番好きな映画は「百万円と苦虫女」で間違いないと思う。彼女が雑誌の表紙を飾ると思わず買ってしまうし、インタビューなんかも読み込む。フォトブックも3冊持っている。だけど、どれだけ読んでも彼女の生活感というかパーソナルな部分はあまり見えてこない。そこがまた彼女の魅力なんだろうけど。知りたくてたまらなくなる。だから週刊誌やネットニュース、あとは旦那さんである山ちゃんのラジオでしか彼女の私生活の様子はわからない。(発信してくれて、山ちゃんありがとう、と思う。)私が思う彼女のイメージ...。タバコを吸って、大きな車を運転し、たまに男性の肩をこづいたりする。ガハハと豪快に笑う。あんまり悩まなさそう。彼女は映画の中のキャラクターでもあまり悩んでない気がする。(宮本から君へ、とかオーバーフェンスとか)山ちゃんが家で仕事の愚痴を吐こうとしたときに、それを察した彼女が「まあ、飲みなよ」とお酒を差し出したというエピソードはすごくキュンときた。彼女は20代前半に受けたインタビューの中で「早く30歳になりたい」と言っていた。当時の私は「そんなの嘘だ!強がりだ!」と思ってしまっていたが、30代になった彼女はますます楽しそうだと思う。屈託のない笑顔でアンジュルムを踊っている彼女を見ると、そう思わずにはいられない。

新垣結衣

 世の中で新垣結衣を嫌いな人はいるだろうか?かわいい。圧倒的に可愛いし、健康的。インスタをやっていないのもいい。逃げ恥を観た人たちは、「星野源になりたい!」と思ったことが一度はあるのではないだろうか。実は私は、28歳くらいから「自分は新垣結衣だ。」と思い込んで生きてきた。それは本当につまらない飲み会で隣にいた年上の男性が発した一言からだった。そのとき私たちが話していたのは「新垣結衣と吉岡里帆、どっちが好き?」という本当にどうでもいいものだった。そのときに男性が言っていたのはこんなことだった

この場にその2人がいたとしたら、吉岡里帆は確実に酔いつぶれるよ。酔って男に寄りかかったりする。「帰れない」と言ったりもするかもしれない。だけど新垣結衣はそんな吉岡里帆を叱ってタクシーに乗せて帰るんだ。なんなら2人分の飲み代をしっかり払って。だから新垣結衣には気軽に手を出せないよ。

なんと偏見に満ちた回答だろう。
だけど当時の私は完全にその男性の偏見を信じ込んでしまい、「ガッキーかっこいい…」と思って、さっと飲み代を払ってタクシーで自宅に帰った。その日から酔い潰れなくなった。失恋で毎日酒を飲んで朝帰ってくる生活をしていた私にはいい効果があったわけである。
と、まあそんな感じでガッキーを神格化し、「こんなときガッキーはどうするだろう?」という判断基準で生きていたもんだから、彼女が結婚したときはかなりのショックを受けた。しかも星野源…。世の中の女性たちがまあまあ好き、結婚するならこんな感じかな、という星野源。ごめんなさい。私は彼女は大谷翔平かハリウッドセレブと結婚すると勝手に思っていた。神だと崇めていた人が人間だったと気付かされたような気持ちになった。なんとも勝手な期待。勝手なダメージ…。私はかなりのガッキーロスに陥り、結婚のニュースを見た瞬間からその日は仕事が手につかなかったし、夜は酒をしこたま飲んだ。今はそんなことももう昔のことになってしまい、純粋に彼女が幸せな結婚生活を送っていることを祈っている。家に帰ったら彼女の笑顔が見れる星野源が心底羨ましい。

有村架純

 有村架純は彼女にしたい女優ナンバーワンだと勝手に思っている。また彼女のパーソナルな部分は何も知らないのだけれど。ドラマや映画を観ていると、彼女が可哀想であればあるほど守りたくなるし、自分が幸せにしてあげたい気持ちに駆られる。可哀想な役がこんなに似合う女優は他にいるだろうか?中学聖日記なんて、度重なる悲劇、悲劇、悲劇…。彼女が受身なだけに、勝手にいろんなことに巻き込まれていく。その分彼女が笑ったときはホッとするし、癒しの効果が高い。実は、ここ最近の私はずっと有村架純になろうとしている。普段の私のファッションはデニムにボーダーのTシャツだったり、派手めな色使いの服を着たり、まあ男ウケが悪い格好をしている。ここ数年ずっと彼氏もいなかった。オマケに、ノリと勢いで5mmの坊主にしてしまった。自分では気に入っていたけど、男性からはかなり引かれた。今はショートヘアでフワフワのパーマをあてているが、当時の私は「坊主にしたくらいなんだよ。」と本気で思っていた。だけどモテたい気持ちが強かった。そこでまた私はおかしな行動に出る。
niko and…に行って、有村架純と同年代だと思われる女性の店員さんに声をかけ、「有村架純っぽいコーデを選んでください」と言ったのである。そのとき私はグレーのサマーベレーをかぶっていたけど、明らかに坊主だった。坊主の女に有村架純にしろと言われて、店員さんもこわかったろうに。だけど心優しき店員さんは一生懸命選んでくれた。レースのついた白の半袖ブラウス、モスグリーのロングスカート。私だけでは絶対に選ばない服だった。もう1着スカートが欲しいと言うと、ブルーのロングスカートを選んでくれた。派手な色でもブルーならアリらしい。試着した私を店員さんは褒めちぎった。結果、私は全て購入して帰った。私の髪が伸びてベリーショートくらいになった頃、そのコーディネートで出かけると褒めてくれる人が多かった。優しそうに見えるらしい。中身は何にも変わってないギャーギャーうるさいやつなのだけれど。最近また元のボーイッシュな服に戻ってしまっているが、これから久々に有村架純になって生活してみたい。何かに擬態するのは時々とても楽しい。

憧れと現実

 結局、常に意識していなければ蒼井優にも、新垣結衣にも、有村架純にもなれない。自分は自分でしかないのである。私は圧倒的な自己肯定感の低さでうめき苦しんでいる人間なので、人を羨ましいとか誰かになりたいとよく思う。自分が無い。自信を持つためにどうしたらいいのでしょうか?という相談に、自信を持っているように振る舞うこと、と答えた恋愛スペシャリストの人がいた。忘れるんだけど、普通に生活しちゃってたらめちゃくちゃ忘れてしまうんだけど、好きな女優になったつもりで生きてみようかなと思った。彼女たちも悩みはあるだろうしなんでも上手くいっているわけではないだろうけど、それを感じさせない輝きに、私は無性に惹かれてしまうのである。

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