はじめの日

あゆみちゃんが、手紙を書こうと言った。
それはまだ、私がまだ事務所で仕事をしていた頃だと思う。

毎日、1日ごとに少しずつ状況が変わっていく。
外は出歩けないし、新しい風景も見れなくなっているのに、いろんなことが目まぐるしく駆け抜けている感じもする。

こんな時に書く手紙、私は何を伝えたいかな、、なんて想いを巡らせてるうちに、あっという間に時間は経ってしまった。
見えない迫ってくるものがぶくぶくと増大していくけど、こんな生活がはじまって、もうすでに結構な時間が経ってしまったようにも思える。はじまりの日はもういつからなのかよくわかってない。

「誰かに会う」こと自体がこんなにも減って、
世界中の人たちがそれぞれの時間を過ごす世の中がくるなんて、きっと誰も想像してなかった。

あの人元気かな、あの子は今頃何してるかな、
そんな風に想いを馳せることも自然と増えていく、
だからポジティブに考えようとすれば、今こそ想像力を働かせるいいチャンスなのかもしれない。

はじまりくらい楽しいことを書きたかったけど、
これが今なんだなあ。
そう、結局こう呟いてしまうのも
またひとつの夜なのです。

最近は夜、湯船につかっています。
入浴剤もいれてね。いい匂いさせてますよ。
いい夢見ましょう、それぞれの家で。またあした〜

(こちらの投稿は4/13の記事を再投稿したものです)

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