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変わってるねって言われたい。

変わってるって言われることが、昔から大好き。
普通とか、可もなく不可もないとか言われることは、批判されていることとあまり変わらない。
いっそ不可って言ってほしい。

クラスの中でも、スポーツ万能の人気者ではなく、友達もろくにいなそうな、いつも本ばかり読んでいる男子が気になっていた。
女の子からは嫌われているけれど、自分は自分という感じで一人でお弁当を食べている美少女と仲良くなりたかった。

皆が授業を聞いているなら寝ていたし、スカート丈は周りより短くして、校則で決まっていることは破りたくてたまらなかった。
学校の公募では、人とは違うものを書いてやるという意気込みで、いつもいっぱいだった。そのうち突き抜けて、きらりと煌めく才能を見せたいと思っていたのだが、それは叶わず。

ところが、いつの間にか地方の安定した職業に就き、常識人のパートナーと結婚し、子供を産んで、義両親の側で暮らしている。
あれだけ嫌っていた「普通」で「平凡」なステータスを、気づいたら全部持っているなんて、自分でも驚く。

所詮、私の変わってるなんて、あくまで集団の中ではみ出さない程度の、少し片足を踏み外した程度のものだとは判っている。
そういう意味で言えば、総てのことが「普通」の枠内に収まっている人なんてごく少数で、殆どの人がどこかしら「変わっている」のかもしれない。

でも思うのだ。
皆が似たようなものを着て似たようなものを食べ、同じような意見で同じ方向を見て、ぶつかりもせず生きている世界なんて、ただつまらない。
だから、もっとたくさん「変わっている」人が増えれば良いし、自分自身もそのひとりになりたい。

皆さんはどうですか?
「普通」の人、「変わっている」人、どっちになりたい?


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