ウクライナ危機を根本から考える
2022年2月24日から始まったロシア連邦によるウクライナ侵攻。
既に1ヶ月が経過するも、事態は膠着状態。
ロシアが「次の一手」として何を繰り出してくるのか?に全世界が注目している。
戦略核兵器か?化学兵器か?
今回は、このロシアによるウクライナ侵攻を1991年のソビエト連邦崩壊に遡って何故ロシアはウクライナに攻め込んだのか?について歴史的に考察してみたい。
1 ソビエト連邦の崩壊と独立国家協同体の誕生
1991年12月25日がソビエト連邦の崩壊、だと世間ではそうなっている。
実は、ソビエト連邦の崩壊の前段階として
ソビエト連邦 ▶︎ 独立国家共同体の設立(1991年12月8日)
が前置されていたことを皆様覚えておいでだろうか?
ソビエト連邦がこれ以上国家としての機能を持ち得ないとして、まずソビエト連邦の有力国ウクライナ共和国が国民投票の結果ソビエト連邦から独立を宣言。その後ソビエト連邦の崩壊が決定的となり
ロシア連邦、アゼルバイジャン、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ウクライナ
の10カ国で独立国家共同体(CIS)が誕生する。
この時点では、大量の核兵器やICBMその他戦略兵器を多数保有していたウクライナはCIS(独立国家協同体)としての道を歩み始めるが、核兵器その他の管理は第一次戦略兵器削減条約のリスボン議定書に基づいて、全てロシアの管理下に置かれることとなった。
2 クリミア有事とウクライナのCISからの「脱退」
2014年にロシアがクリミア半島を実効支配する事態が発生するとウクライナはCISからの脱退を宣言する。
しかし、本日(2022年3月26日)現在でCISのHPを開いてみてもウクライナの国名は未だに厳然と残っている。
この矛盾はどう見たらいいのか?2014年に脱退したはずのウクライナはCISの公式HPからは未だに削除されていないということは。。。。
つまり、ロシア連邦の言い分とすればCIS(独立国家協同体)内で発生したいわば組織内での揉め事について姿勢を正さんとしてウクライナに侵攻したという理論が成立しないだろうか?
ウクライナのCIS脱退がCIS内においてオフィシャルに脱退承認・処理されていないのであれば、これは話が大きく変わってくるのではないだろうか?
3 正義はどこにあるのか?
元々米国内にも1991年のソ連崩壊後においてNATOの加盟国を増やすことは、すなわちロシア連邦ひいてはCISによる反発を招きいずれは時の積み重ねによりマグマが噴出するが如く大きな反発として跳ね返ってくることに繋がるため加盟国増強には反対の意見も多かったという。
それはつまり今回のロシア連邦によるウクライナ侵攻は起きるべくして起きた、そして米国にも当然予見できた事態であり米国はそれを不作為的に放置してロシア連邦の進出を黙認(或いは暗黙的に促進)させたとみることもできないだろうか?
米国が1991年12月のソ連崩壊から狙っていたロシア連邦の「息の根を止める」絶好のチャンスが30年の時を経て今訪れようとしているのだろうか?
このような観点から見てみると今回のロシア連邦によるウクライナ侵攻も別の見方が出来、経済制裁その他ロシア包囲網がこの先継続することにより利益を得る人物あるいは国々が透けて見えるようになるのでは?
ここまでお読みくださり、有難うございました。
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