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【探偵物語入門】(第六話)


前回は、自己ディフェンドのノウハウを3つご紹介しました。
1 度々後ろを振り返る
2 佇立して通りに面したショーウィンドウに自身を写し出す
3 発車直前に乗降車して尾行を巻く

さて、第六話となった今回は尾行点検についてお話します。

尾行点検とは、自分が尾行されているかどうかをチェックする方法です。
前回ご紹介した「佇立して云々」も尾行点検の一種ですが、今回は

1 自宅に戻るまで或いは職場に出勤するまで意図的に時間をかけて「消毒」する方法

  をご紹介します。
  これは、自分が尾行されていると気づいた時に尾行者を巻く方法で自宅や会社などを相手の尾行によって安易に判明させないために行う行動で、業界用語では「消毒」と言います。

  具体的には、A点から自宅或いはB点から職場という経路をそのまま一直線に行くのではなく
  ◎様々な経路をわざと差しはさみ意図的に時間をかけて移動する
  ◎時には全く違うビルに出勤を装って入り、裏口から脱出する
  ◎自宅とは真逆の方向の電車に乗ったあと、相手を巻いて帰宅する
など様々なシーンで移動する間に相手を振り切るチャンスを伺うという手法です。

「消毒」とは言い得て妙で、尾行者=ばい菌を途中で巻いて「消毒」してばい菌のつかない綺麗な身で帰宅或いは出勤するということです。

  これには、多少時間と経費がかかる話なのですが、実際に貴方が誰かから尾行されているとしてその尾行者から後々被る様々な被害や嫌な感情を考慮するならば、少々の出費や手間は予防のための投資として考えてみてはいかがでしょうか?

2 スマートフォンの上手な活用方法

  これは、自身が所有するスマホを後ろ向きに故意にかざして、あたかも「あなたを撮影していますよ」というポーズを取ることにより尾行者をけん制する手法です。
  また、第五話でも述べましたがショーウィンドウに移った自分自身と背景と共に周りの人々も撮影する「フリ」をする方法も有効です。
  或いは電話をかけてるフリをしてキョロキョロ辺りを見回すようなアクションは尾行者にとって脅威となること間違いなしです。

3 歩幅・リズムや歩く速度を故意に変更してみる

  尾行者は、足音等により尾行していることを悟られないために被尾行者と同じスピードと歩幅・リズムに合わせて尾行することが多いので、これを看破するために故意に歩幅・リズムや歩く速度をやや早め或いは遅めにしてみましょう。
  こうすることにより後をつけている人物に「私はあなたに気づいていますよ」というメッセージを発することとなり尾行者に心理的なけん制を与えることが可能となります。

  そのほか適宜一気にダッシュして相手を振り切るのも良い方法です。

  ここまでお読みくださり、有難うございます。
  次回も尾行された際の対応策についてお話します。


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