ニノさんのクラスルーム感は異常

最近毎週欠かさずに観ている番組がある。
それは「ニノさん」だ。

日本テレビ系列で日曜の朝10:25〜11:25に放送されている。シューイチで今週のニュースを観ながら振り返る一週間。シューイチが終わると間髪入れずにニノさんが始まるので、その流れで観ている人も多いのではないだろうか。

MCは言わずもがな、嵐の二宮和也さんである。

まずここで一つ引っかかる点があることにお気づきだろうか。そう、嵐の二宮和也の冠番組が日曜の朝…？という点。嵐の他のメンバーの番組を思い出してほしい。櫻井くんだったら「1億3000万人のSHOWチャンネル」だろうか。相葉ちゃんだったら「相葉マナブ」かな。「櫻井・有吉 THE夜会」に「I LOVE みんなのどうぶつ園」もある。

夜だ。夜の番組を担うイメージが強い。
しかし、ニノさんは朝。

何故だ。何故ニノだけ朝なんだ。しかも二宮くんの「初」冠番組らしい。
実験台なのか？そうなのか？国民的アイドルだから、日本国民のテレビ離れの解決策に登用されているんか？

悪い考えに飲み込まれそうになりながら、私はテレビの前に座った。今日のニノさんは一味違う楽しみ方になりそうだ。

「さあ！始まりました二宮和也のニノさんでございます」
いつも通りの流れるようなタイトルコール。そしてゲストの紹介。レギュラーの菊池風磨くんとガンバレルーヤのふたり。いつも観ているニノさんだ。そう、いつも通り。ただ、真実を暴こうとする私の眉間のシワ以外はね。

「アレコレお値段ダービー」という企画では一番高額な商品を予想していく。百均ショップのキャンドゥのオススメ5品から1つだけ隠れた550円の商品を当てなければならない。

菊池風磨くんはスマホに付けるリングライトを選んだ。リングの穴からガンバレルーヤ・よっちゃんを覗く風磨。気持ちがられる風磨。懲りずによっちゃんを照らす風磨。先生！と助けを呼ばれる風磨。
麒麟・川島さんとニノも突っ込んだが、完全に小学校の休み時間。これが俗に言う風磨よっちゃん劇場。

このゆるい空気感で楽しませてくれる「ニノさん」、好きぃ〜。(CV：オードリー若林)

ニノさんの最大の魅力は、各々が好きなようにふざけ倒すところにある。ボケが自由でツッコミはソフト。

ふと、頭に浮かんできた風景。午前中だけ授業がある、土曜日の朝だ。現代っ子は知らないだろうけど、ゆとり教育が推進される前は土曜日にも授業があった。土曜日なのに授業があるということよりも、午前だけで帰れる日というボーナスステージ感が強かった。

午前だけ頑張ればあとは休み。皆どこか浮き足立っていて、授業中もふわふわ。今思えば、そんな時間は身になっていたのか疑わしい。

とにかくゆるーい雰囲気だった。

そう、まるでニノさんのように。

お気づきだろうか。ニノさんとは、失われた土曜日の午前授業なのだ。

休みだぜ！！！ヒャッハー！！！！！感がレギュラー、準レギュラー陣からも滲み出ている。
正直、そんなテレビけしからんとも思う。でもいいのだ。休みだから。

そんな番組を司る二宮和也。永遠の少年と言っても過言ではない。いくつになっても変わらない見た目と声、そして辞められないパズドラ。
そういえば私の母は口を酸っぱくして「ニノはいつまで経ってもお子ちゃま」と言っていた。

そうか、ニノさんって教室なんだ。
クラスの中心的人物、二宮くん。陽キャで女子とのコミュニケーションはいじることしか知らない菊池くん。正義感があって女子のリーダー格、よっちゃんとまーちゃん。クラスの縮図じゃないか。

日曜の朝に家族で楽しめる番組。そこには皆が共通して分かる「青春」があった。