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おみくじを、さらに作ってみた。

このところ災害を含め大きな出来事があり呆然とした気持ちになり、たまたま仕事を休んでいることで世間から取り残された気分にもなっていて、「することはたくさんあるはずなのに、何をしていいかわからず落ち着かない」状態になったので、6月に挑戦した「おみくじ作り」を、もう少し本格的にやってみました。

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それでもやはり、100種類は作れず、全47種類。画像にあるのは20種程度なので、全体ではこれの倍以上あります。

A3に10種類×5パターンのおみくじを作り、印刷後にカットして、折りたたんで帯で止める作業をひたすら繰り返し、番号ごとに保管。

前回は江戸期以降の「みくじ本」を参考にしたのでこのような絵でしたが、

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これだと服装や建物、仕草や調度品、江戸風俗など知識がないため描きづらくなかなか作業が進まないので、今回は普段の絵(手持ちのストック含む)や、それと同じテイストで作ってみました。

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ペンギンの「はにほさん」というキャラクターをベースにしているので、おみくじは「はにほへといろは」の流れで「いろは歌」順に、「い〜す」まで全47種類。イラストとカルタ風の部分は自己流ですが、ベースになっているのは天台宗の良源にゆかりのある「元三大師みくじ」(1〜47番まで)で、そこに真言宗の空海が作ったとされる「いろは歌」をプラスして、ちょっと贅沢なコラボになりました。

こちらの自作おみくじを、8/4〜5にビッグサイトで開催される「真夏のデザインフェスタ」に出展します。凶は末吉などに変更していますが、それでも番号と運勢の関係は「みくじ本」に従っており結構シビアな内容もあって、やや表現をマイルドに調整した上で、念のため「50円でおひとり二回まで引ける」設定にしようかなと。

前回もお知らせしたように、「第39番凶」は非常に恐ろしげな挿絵がついている場合が多く内容も救いが無いので、

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それを今回、「はにほみくじ」の39番としては、内容は変えずなるべくほのぼのテイストで仕上げてみました。その、問題の39番を含め、全部見たい方(がいるかどうか不明ですが)用に「大人買い全47種類入りセット」も作ってみようかと。

ちなみに、以前noteにも載せた「絵般若」を大判のポストカードにしたり、

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でも印刷してみたら絵が小さくなりすぎたので一部を抜粋してしおりを手作りしたり、

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他にも、同じく以前noteにも載せた「手仕事map」の中から、東日本と西日本に分けてポストカードにして、

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あとは、仕事で使って残っている粘土類で小さな立体作品を作って持って行こうと思っています。どちらかというとメインは立体人形のつもりですが出来るかなぁ…

名刺は特に用意しないのですが、ショップカードというか「しるし」的なものとして、手元にある紙にシールを貼ったものに、何かしら手書きしようかなと思っています。

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生きていると様々なことがあり、心がしぼむようなことも、不安ではちきれそうになることも、体が痛くて脂汗が出ることもあったり、個人的にはとても楽しく嬉しいことがあった同じ日に日本や世界の誰かの不運や苦しみ、死を伝えるニュースを目にしたりして、誰にとっても「平然と」生きることはなかなか難しい時代だなぁと思うのですが、おみくじを47種類作ってみて思うことは、「人の運勢は月の満ち欠けに似ている」ということでした。

元三大師みくじの漢詩には、目の前を覆うものとして「雲」もよく出てきます。運勢は良くなったり悪くなったり、ずっと同じ状態でいることはない。雲が希望や願いを覆い隠している時も、雲はいずれ動いて目の前も明るくなる時が来るだろうと。そして圧倒的に、凶をはじめ「思い通りにならないが、時を待て。なんとかやり過ごせ」という教えが多いなぁ、ということでした。

今年のはじめに立てた目標は「断捨離創作」なので、今回もそれを実践して今まで捨てられずにいた半端なサイズの紙や台紙の切れ端、リボンや箱など仕事のサンプルを再利用したり、本棚にあるままで読み返さずにいた本を見返したり、いつか形にしたかったアイデアに挑戦してみたり、そういうことをしながら今、この時代に生きている手触りを自分なりに感じたいですし、それもできれば自己完結にならないように、こうしてネット上に載せてみたり、久しぶりに展示することで、誰かと直接、間接的に交流する機会になればなぁと思います。

そんなこんなで暑い日が続きますが、どうかお体を大切に。

※真夏のデザインフェスタのブース番号など詳細についてはツイッターで中旬以降にお知らせします。

【2019.1追記】はにほみくじやポストカード等は、元三大師みくじ全100種を掲載・プチ解説付きのZINEとともに、2019.11以降自分の店(ハニホ堂)にて販売しています。