haniho_kum

文具・雑貨のデザインや、たまに4コマ漫画作成など。このnoteでは子供時代の自由研究みたいに興味を持ったことを調べて発表します。ハニホ堂という屋号でささやかなものを作ったりもします。

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文具・雑貨のデザインや、たまに4コマ漫画作成など。このnoteでは子供時代の自由研究みたいに興味を持ったことを調べて発表します。ハニホ堂という屋号でささやかなものを作ったりもします。

マガジン

  • 言葉と挿絵。

    考えていることを、言葉で伝えようとしたアレコレ。

  • かわいい雑貨コレクション。

    資料整理を兼ねてまとめた、自分が集め保管している細々したモノたちの画像。

  • 仏教関係のことを調べたり絵にしたりする試み。

    おみくじについて調べたり、お経を絵にしたり、素人が仏教の世界についてあれこれ近づこうとして何かを創作したりまとめたりします。

  • 一坪のお店を開くまでと、その後の話。

    両親の介護を終え、その後どうしよう…と思いをめぐらせ、思い立った引越しと小商いの話。

  • 珈琲店の44年のノートをまとめる。

    1974年〜2018年まで、大阪・阿倍野の路地裏にあった珈琲店『力雀』。店主・雀さんが大切に残した44年分のお客さんやスタッフの猫・ミミィちゃん(三代目まで)との愛すべき日々を、そしてそれぞれの時代を、お店のカウンターで綴られた「お客さんノート」(大学ノート172冊/欠番数冊あり)やスナップ写真から知ろうとする試み。

最近の記事

ベッドのある部屋。

先週のある日、家を訪ねてきた人の体調が悪くなり、横になって休んでもらい、そのまま泊まってもらった。 突然のことで押し入れの客用布団を天日干しなどできていないし、時間も時間だったので自分の布団を使ってもらい、私はソファに寝たところ、翌朝から体のあちこちが痒くなり、数日の間に肘の内側や膝裏、お腹にまで赤い斑点が浮き上がった。 ダニにこれほど集中攻撃されたのは人生初で、かゆくて地味につらい。 蚊に刺されただけで腫れ上がってしまう方なので、かきむしらないように気をつけたものの、腕二ヶ

    • 心に貝柱。

      竜宮城へ出かけたわけでもないのに、気づいたら歳をとっていた。 少し年上の石田ゆり子さんや西田尚美さんの軽やかな佇まいを見ると、何となく自分まで若々しい気分になったりするけれど、自分より少し下のマツコ・デラックスさんやジェーン・スーさんが「もうこの歳になると」云々、体や心境の変化や過去の経験を通して現代を俯瞰するような話をしてくれると別の意味でホッとしたり自分の幼稚さに気づいたり、友近さんが若い世代のことなど気にせず昭和や平成初期の時代風俗の話をされる様子に心ほぐれたり、自分の

      • 転職23回のひと。

        知り合いの 「ねんきん定期便」を見せてもらった。 コーヒーを淹れてもらうのを待つ間、「まぁこれでも見てて」というような軽いノリだったのだけど、思いがけず読み応えがあって姿勢を正してしまった。 その人、Zさんは転職ばかりする人で、親からは「あなたは何やっても続かない」と長年言われていたそうで、私も「えっ、こないだ入ったとこもう辞めたの」「また求人誌見てるの」などと密かに思ったり、直接口に出すこともあった。 たとえば恋多き女というのか、次々に相手が変わる人がいるけれど、Z さん

        • 妖怪とわたし(その2)

          1.かわいい妖怪の絵(しん板お化けづくし) 前回につづき、妖怪柄の千代紙を買ったのがきっかけで自分でも描いてみようと参考を探して眺めているのですが、やっぱり楽しいなと思うのは、おもちゃ絵(玩具絵)で、さらにその中でも生活道具や食べ物が変化した「つくも神」です。 下の画像は国立歴史民俗博物館で買ったポストカードで、絵もいいんだけど文字もよい。下から2段目左、こづちの顔が好き。上から2段目右から2つ目、タコとその左隣の「お供え」もかわいい。宴会芸をするダルマも絵になる。 ネッ

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        • 言葉と挿絵。
          81本
        • かわいい雑貨コレクション。
          19本
        • 仏教関係のことを調べたり絵にしたりする試み。
          13本
        • 一坪のお店を開くまでと、その後の話。
          26本
        • 珈琲店の44年のノートをまとめる。
          4本
        • 勝手に広告。
          7本

        記事

          妖怪とわたし(その1)

          はじめに 今年も蚊帳を出しました。 昔ながらの吊り下げ式じゃなくて、変なレースがついた安価なワンタッチドーム型の蚊帳ですが、毎年夏の夜は行灯風ライトで杉浦日向子さんの『百物語』や地方の民話、そして水木しげるさんの怪奇ものを読み返したりします。蚊を避ける目的にとどまらず、薄い繭の中にいるような安心感と異空間にトリップするような不思議な心地がするというか。 数ヶ月前、包装紙のお店Regaro Papiroさんで買ったハギレ千代紙の中にかわいい妖怪柄があって、小さいのでただ飾っ

          妖怪とわたし(その1)

          恋するグリーンコレクション。

          昨日たけのこの里を開封して少し食べて、一日置いて続きを食べようとしたら、クッキー部分が湿気って残念な食感になっていました。梅雨も近いんだなと。 そんな今の季節にぴったりな、爽やかなグリーンコレクションを載せます。5月後半の数日、出先で心が動く緑色の光景を採集してきました。 ちょっと恥ずかしいタイトルになっていることはあまり気にしないでください。緑を見たときの気持ちに一番近いのは「ときめき」かな、と思ったもので。 それでは、ご覧になった方が少しでも涼しくなれますように。 【

          恋するグリーンコレクション。

          デザインフェスタvol.59出展レポート

          デザインフェスタ出展、無事終わりました。 今年、ハニホ堂のブースは南館4階(東京ビッグサイトでは西館が手前にあって建物入り口に近く、奥の南までたどり着くのに時間がかかる)だったので、お客さんが来られるのは早くても開場後20分くらいしてからだろうとのんびり構えていたら、気温が高いので来場者の体調を考えて10分前倒しで開場するという旨のアナウンスがあり、「え、そうなの?」と思っていたら午前10時になる前から付近のブースでお客さんと作家さんのやり取りが聞こえてきたのでした。 てっ

          デザインフェスタvol.59出展レポート

          デザインフェスタ vol.59出展について

          連休中、出かけた公園に複数のキッチンカーが出店していて、カラフルな「映え」メニューやデカ盛り、メディアで話題!的な売りのお店たちの中で一軒、すっきりした佇まいの白い車が異彩を放っていました。 その店では複数の豆から選べる本格派のコーヒーとシンプルな焼き菓子を提供しているらしく、友人が注文しようとすると店主からは「おひとり分ずつ淹れますのでお時間かかりますが。すでにお待ちの方が数人おられますので今からお一人10分か15分くらい…」と恐縮の声。 それで私は隣の店でかき氷を頼み、初

          デザインフェスタ vol.59出展について

          神様じゃなくても誰かは。

          4月の初旬、とてつもなく風の強い日があった。 燃えるゴミの日だけど飛ばされそうなので出すのをあきらめ、仕事の締め切りもあって終日部屋で過ごし、天候が回復した翌日の日暮れ近くになって「さて食材でも買いに行くか」と外階段を降りかけたところ、思いがけないことが起きていた。 アパートの敷地と門の外(私道)の広範囲に白っぽいゴミが散乱していて、そのほとんどが使用済みの生理用品(丸めてテープで閉じられたものと、ベロンと開いてしまっているもの)と使用済みの不織布マスクと使用済みの大量のテ

          神様じゃなくても誰かは。

          散歩好きのお宝マップ。

          初めて訪れる街で、入手できると嬉しいのはガイドマップです。 この前、夜8時半ごろに到着した街で夕飯を食べようと思ったものの、あたりは暗くてどこに何があるやら分からず。そんな時、宿のカウンターに「お得なクーポン付き夜の飲食店MAP」が置いてあり、「お一人さま大歓迎。女性の方もお気軽に」「平均予算3,000〜4,000円」などの情報があったりしてとても便利でした。 その冊子、イラストはすべて「いらすとやさん」のもので、エクセルか何かで作成した100%広告で構成された(読み物要素

          散歩好きのお宝マップ。

          3月10〜11日、福島県へ。

          先日、一泊二日の旅をしてきました。思いがけない出来事があるという点で、旅は人生に似ていると実感したので、忘れぬように振り返ってみます。 1.出発まで 福島県を初めて訪れたのは2016年。会津若松への旅だった。 2010年の終わりごろから、旅の本「ことりっぷ会津・磐梯」を買って旅を計画していたところ震災が起こり、泊まりたいと思っていた東山温泉の旅館が営業を休止して福島第一原発の付近から避難した方々を受け入れられることになり、おかみさんが日々発信されるブログを見に行くようにな

          3月10〜11日、福島県へ。

          自分を応援する。

          頭の中で「こんな感じ」と思い浮かべたり、自分が好きな感じの絵がいつまで経っても描けない。 世の中には好きな絵や立体作品がいくつもあるのに、自分が何かを描いたり作ろうとするとどれにも全く近づけないというか、こうしたい、こうありたいと思う何かに気持ちは近づこうとするのに同極の磁石が反発するように寄っていけない。 なぜだろう。 冷蔵庫の中の材料でチャーハンや親子丼を作る時なら「想像通りか、想像したより結構美味しいorイマイチ」と誤差は少ないのに、絵や物づくりでは頭でイメージしたこと

          自分を応援する。

          赤い週末。

          段ボールや紙の束で雑然としている部屋のあちこちに、赤いものを置いています。分量で言うと部屋全体の2割くらい。大きな面積を占める布はベージュやグリーン系だけど、赤のラインが入ったリネンやタータンチェックのトランク、真っ赤なウールのストール、赤べこやこけし、だるまに小ぶりの凧など、赤いものがあると、なんとなく全体を人懐っこく、可愛くあたたかく見せてくれている気がして良いのです。赤には人情味があるというか。 赤いフェラーリや赤いハイヒールは遠い存在だけど、小さな鉛筆削りになった赤い

          赤い週末。

          家で過ごす。

          新しい年が始まりました。 年末、隣の駅の大きめの文具店は大勢の人で賑わっていて、年賀状づくりのための版画板を探す人、孫のためのキャラクター文具をその場に居合わせた客同士で「うちは4年生で」とか「女の子はこういうのがいいかも?」などと盛り上がりつつ選ぶ人々、お年玉用ぽち袋を買う人などの様子に、〈自分は年賀状も出さなくなったしもらうこともなくなったし、両親が亡くなって親戚付き合いもほぼ無いし、帰省しなければきょうだいにも会わないし、普段通りだなぁ。むしろ年末って普段よりちょっと寂

          家で過ごす。

          いつも心に世界地図。

          今年は世界のことを意識する場面が多いというか、世界地図を目にすることが多い一年でした。 今回は世界地図をおともに2023年を振り返りながら、最後に自作の世界地図イラスト(トップ画像はその一部)を載せるので、終わりまでズズッとご覧いただけたら幸いです。 ・コーヒーまずは、先日訪れたカフェ(京都市動物園併設)の壁にコーヒー豆の産地を示した世界地図がデザインされていて、「赤道付近に産地が集中しているのが分かりやすいな」と写真を撮ったつもりが保存し忘れて残っていなかったので、自分で

          いつも心に世界地図。

          運命の部屋。

          小学生の頃、こたつでテレビを見ていると、目の前をねずみが横切り、ふすま 沿いに走ってゆくのをよく目撃した。 夜の飲食街の裏手で目にするドブネズミとは違い、彼らは小さくて白くて顔はシルバニアファミリー風だけど、その可愛さが却ってこわい。 家族が寝静まった夜間に何かを(食品に限らず電気コードなども)ちょっとずつかじっていく、その痕跡を朝見つけるのがまたこわい。 母は当時、彼らの話をするときは盗聴器でも警戒するように「ネー子ちゃんが」と声をひそめた。とくに駆除剤については本人(人で

          運命の部屋。