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一坪のお店を開くまでと、その後の話。

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両親の介護を終え、その後どうしよう…と思いをめぐらせ、思い立った引越しと小商いの話。
運営しているクリエイター

#デザイン

初心に戻る。

奥の部屋で仕事をしながら、玄関付近で一坪のお店をするようになってから一年半と少し。 お店というか、どちらかというと「古民家の土間で時々やっているガレージセール」って感じですが。 以前、京都の北野天満宮で毎月25日に開かれる市「天神さん」へ出掛けた時に、露店から結構離れた民家の玄関脇にもひっそり食器などが並べられ、寄せ集めの紙袋と貯金箱の横に置かれた厚紙に「どれでも50円」「こちらはご自由にどうぞ」などとあって、なんかいいいなぁと思ったことがあって。 ある一軒では本が入っ

この一年。

毎年、誕生日当日に必ずメールをくれる人がいて、故郷を離れたりしているうちに10年以上会っていないように思うのだけれど、年に一度、彼女は誕生日を祝う言葉とともに短文で近況を知らせてくれる。 私は彼女の誕生日に同じことをしていない。彼女だけでなく、ほとんどの人の誕生日を知らないか忘れて日が過ぎてしまっていることが多い。 いつもは「ありがとう」と軽い近況を伝える返事をして終わるところを、今年はこう書いてみた。 「誕生日って自分のも家族のもうっかり忘れてしまっているくらいなので

趣味と人生。

前から少しずつやっていた、趣味の「いろはマッチくじ」作り。いろは順で、途中の「つねならむ」の「ら」まで(23種)は作って店でも展示しているものの、その後の制作を中断したまま、気づけばいくつか季節が変わっていました。 最近ようやく、続きの「む」から「ゑひもせす」までの残り分の表面デザインができて、全種類はこんな感じ。作者のお気に入りは猿と犬の「友達マッチ」と「天ぷらブランドマッチ」でしょうか。まぁ、別にどれも大して違いませんが。 裏面は、駄菓子屋さんで売っている『点取り占い

今できることと、気づいたこと。

フリーのデザイナーとして、そして一坪雑貨屋の店主として、今思うこと。 こんな状況で外出や旅行がままならなくなって、会いたい人と会えず、約束をキャンセルするたび「1日も早く、元どおりの暮らしに戻りますように」と口にしていたのは数週間前くらいまでです。 最近は「元に戻るのではなく、暮らし方を変える覚悟がいるのかもな」と思い始めました。 例えばマスク。 私は花粉症のため毎年1月中旬からマスクをつけ薬を服用して5月初旬頃まで過ごすので、毎年、一年の半分近くは家の中に使い捨てマ

次へ行くのだ。

前回noteに書いたのは、クラウドファンディングを始めた日だった。 あれから二ヶ月近く経ったのですね。(前回の記事はこちら) 完成したガイドブックはこんな感じです(特設サイトへのリンクあり)。 この数ヶ月、ガイドブックのことを進めつつ、とは言っても実際にページの内容を作ることと同じくらいかそれ以上に、紹介したいと思うお店や施設、商品や風景などの掲載をお願いすることに時間を費やし、飛び込みセールスのような気持ちも味わったりして、ともかく色々勉強になりました。 今まで、何