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緑のパワー

 最近、料理をしている。

 今までは完全に同居人任せだったのだけれど、暇を与えることになって、仕方がないので自分でやっている。
 食べられれば何でも良いのだけれど、身体のことは気遣いたいし……と思って、食べたいと思える野菜を買って炒めることにした。
「料理」とは呼べないかもしれないけれど、「食べるものを自分で調達している家事」を担っている状態だといえる。

 小松菜は良い。

 最初に料理をしようと思ったとき、目についた。
 好きな食べ物というわけではないけれど、冷蔵庫によく小松菜があった。漬物になっていたり、おひたしになっていたり、なくなったと思ったらまた補充されたりしていて、わたしの一部は小松菜でできていた。

 自分で料理をしようと思ったら、小松菜は比較的安価で、切るのも火を通すのも簡単で、ぎゅうっと縮んでしまう以外は悪いところがなかった。
 しめじと、ちぎったちくわを一緒にいれて、醤油をかけた食べ物を、何と呼ぶのが知らないけれど、作ったみた。

 今日もスーパーに行ったら小松菜が安くて、いろいろ考えるのが面倒で、やっぱり同じものを作ってしまった。

 結局、わたしの身体は小松菜でできているのだ。
 緑色のパワーが、身体中をめぐっている。
 その想像は思ったより、自分を勇敢な気持ちにさせた。
 色の濃い野菜で、自分の身体ができている。ということも。

 これを機に料理を……なんて全然思わないけれど、
 食べたいと思ったもの、身体が必要としているものをしっかりと摂取して、できるだけ健やかに過ごしたいなあ。などと思っている。
 すべての食に、感謝をしながら。(はやく食事当番やめたい)



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