マガジンのカバー画像

君に伝えたい百の言葉

389
あなたに伝えたい言葉が残っている。見失っても、百個積んだ先に何かがあるかもしれない。光を追う者のエッセイ集
運営しているクリエイター

2022年4月の記事一覧

たとえ、どこへもたどり着かなくても。

手帳を開いたら、「調べごと」とメモがあった。 ああ、あのことか。と頷く。 大切なことなのに、すっかり忘れていたことに驚く。 大切なことって、たくさんあるうえに、移り変わってゆくのかもしれない。 でもそれは、記憶から遠ざかった何かが、大切でなくなる。というわけではないので難しい。 そういったものを零さないような工夫が必要だ、と気づいたので 様々なところにメモをとる。 手帳はそのひとつで、他にもLINEのリマインダーとか、メモアプリとか、Googleカレンダーとかたくさん。

足裏の北極星

そのときが訪れた。 昨日までは疑いながら、図っていたのだけれど 今日だ、と確信する。 * シャンプーとか洗剤の、詰め替えのタイミングって難しいと思う。 わたしはいつも、「まだいける」と粘ってしまうのだけれど 「次の液体を出すのが大変な状態」で使い続けるのはストレスなので、そうなる手前で詰め替えるようにしている。 コンディショナーは、今日まさにそのタイミングだった。 シャワーを浴びながら、そのままボトルを洗う。 少し悔しいけど、頑張れば使えただろうコンディショナーの塊が

100グラムを怠らず

年末に、カバンを買った。 仕事用のトートバッグ。 今までのは肩紐が切れそうで(雑誌のおまけだった)、そこからなにか、大切なものをこぼしてしまいそうな気がして えいっ、と新調することにした。 軽くて、防水で、いっぱい入る。 うすいピンクの 重ねた吟味のお気に入りだった。 そのあとすぐに休職するとは思っていなくて、新品同様のまま、クローゼットに押し込まれていた。 仕事に戻れる身体になったことは嬉しく、 でも、この怠惰な暮らしを手放すのは寂しかったけれど、このカバンを使えるこ