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版画ってどうやってつくるの?①〜試摺り〜

今回は版画の製作工程で最も大事な「試摺り(しずり)」についてお話しします。

版画は下図から版を作り、その版を摺って絵を作ります。

その版を摺る時、いきなり作品の本番を作るわけではありません。

まず、できた版を使って試しに摺ってみます。

摺ってみて、できた図像をもとに版の修正や使う色を変えたり、また、版が何枚もある場合、摺る順番によっても紙の上に出てくる図像は変わってきますので、順番や摺る時の力の入れ具合などを考えたりします。

これを「試摺り」と言います。

作家が納得いくまで何度も何度も繰り返し行います。

喩えるなら彫刻で細部を少しずつ修正していくようなものでしょうか。

特に木版画は摺りの強弱や色の乗せ具合などで同じ版でも全く違った作品になるのでこの工程がとても大切になってきます。

この工程で何度も何度も試作品を作ることによって完成度の高い作品になるのです。

版画工房かさねはこの試し摺りで作品としては使うことができないものをアクセサリーとして販売することになりました。

試行錯誤を繰り返し、木版画を使ったピアスが完成しました!

上記画像の試摺りを使って作ったピアスです。

見れば見るほど木版画の風合いで不思議な色彩を放つ魅力的なものになりました。

ぜひお手に取ってご覧いただけたらと思います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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