楽しさを引き出すのは、「中断」なのかもしれない。
楽しいことを「中断」されるのが、何よりも許せないJUNです。
子どもの頃、もっとも嫌いな言葉は「ご飯ですよ~」でした。その言葉が響き渡ると、いったん活動を中止しなければなりません。食べることに対して、ほとんど執着のなかった僕にとっての「ご飯ですよ」は、中断をもたらす闇の呪文でしかありませんでした。
しかし、そんな僕の見方をひっくり返す情報を見つけましたので、シェアさせてくださいね。
▼楽しさを引き出すのは、「中断」なのかもしれない。
僕の価値観をひっくり返してくれたのは、カリフォルニア大学サンディエゴ校のリーフ・ネルソンさんとニューヨーク大学のトム・メイヴィスさんたちの研究チーム。
彼らは、「エピソードとエピソードの間に休みが入ると楽しさが増す」という実験結果を導きだしたのです。
彼らが行ったおもしろい実験はこんな感じ。
複数の「歌」を短く区切ってループ状につなぎ、60秒間の「曲」としました。その「曲」をあるグループには、「中断することなく」聴いてもらいました。
もう一方のグループには、最初の50秒間だけ聴かせ、突然「耳障りなギターのハウリング」が流れてくる使用にし、その後、残りの10秒部分を聴いてもらったのです。
そして、実験参加者に対して「チケット代金がどれくらいだったら、コンサートに行きますか?」と質問をしたのです。
研究者たちは、「中断がなかったグループの方がチケット代金が高くなる」と予想していたのですが、結果は逆。なんと、
「中断される曲を聴いた人々は、中断しなかった曲を聴いた人々の2倍以上の金額を支払ってもかわまない。」と答えたのです。
📘参考文献 #「幸せをお金で買う」5つの授業
▼日々の生活の中にも応用できる!
ご紹介した意外な研究結果は、僕たちの日常生活の中でも応用できます。
例えば、ドラマやアニメ。たま~にアマゾンプライムのお世話になるのですが、「これ、おもしろい!」と気付いてしまうと、一気にどこまでも見てしまうなんて経験ありません?
#僕は一気見タイプ
しかし、放送が始まったばかりの作品は、一気見することが叶いません。あの、「次が見れない。」という状態。
その状態があるからこそ、「次回への期待」が高まりますよね。
ネルソンさんらの実験では、「マッサージ」の状況を取り上げていました。
なんと、「マッサージ師さんが、途中で休憩をとると、マッサージへの満足度が高まる」というのです。
「途中で休憩を取るってどんな状況?」と若干の疑問は残りますが、僕たち人間は、どうやら「中断」という状況でいったん「残念」な気持ちを経験すると、再び「喜び」が戻ってきたとき、より「大きな喜び」となる特性をもっているらしいのです。
#「休憩」が最初から設定されている状況は別
これは、授業場面でも使えます。
子どもたちの気持ちがのってきて「この授業楽しい!」とのってきたところで、「はい、しゅーりょー!」と宣言すると、子どもたちは、「えーー!」となりますよね。
僕のような意志が豆腐のような人間は、「じゃ、延長しますか!」とやってしまいがちですが、実は、「続きは明日ね!」とやったほうが、子どもたちの「楽しさ」は増すのかもしれません。
もちろん、内容や状況に左右されるので、一概には言えませんが、あえての「中断」は、気持ちを高めるということは知っておいて損はないでしょう。
▼まとめ。
本記事では、「楽しみは、『中断』があるからこそ高まる!」という内容をまとめました。
ただ、「とことん没頭する」という状況も魅力的。没頭している子どもに対して「中断」をもちかけることが気が引けます。
やはり、その子に寄り添った判断ということが必要なのでしょう。
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