はねおか

趣味のバラの歴史やマリみての事について書ければと思ってます

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マガジン

  • バラの歴史とマリア様がみてる

    バラの歴史と、マリア様がみてる この二つの共通点を探していきましょう

  • バラ好きの視点から読み解くさよならローズガーデン

    さよならローズガーデンをバラ好きの視点から考えてみたいと思います

  • マリみてワンドロSS集

    「マリみて版深夜のお絵描き60分一本勝負」で書いた、過去のSSをまとめました

  • ヒガンバナとリコリス・リコイル

    ヒガンバナ(Lycoris radiata)の名を持つアニメに、もう一つの物語を考えたいと思います

最近の記事

バラの歴史からみたマリア様がみてる番外編「祥子さまはなぜ桜が嫌いなのか」

ごきげんよう、はねおかです。 今回は僕が敬愛してやまない水野蓉子さま―の妹である小笠原祥子さまにスポットを当ててみたいと思います。 祥子さまは、お嬢様キャラクターのテンプレートであるように、好き嫌いの激しいキャラクターとなっています。 好き嫌いができるというのは、好き嫌いが許される状況にいる人物である、という記号です。(余談ですが、僕の実家は農家だったので、とりわけ野菜の好き嫌いは許されませんでした) では、祥子さまの嗜好について調べてみましょう。 ・サクラ、ギンナン

    • バラの歴史からみたマリア様がみてる「チェリーブロッサム」と「日本のサクラ」

      ごきげんよう、はねおかです。 今回はチェリーブロッサムにスポットを当ててみたいと思います。 チェリーブロッサムでは、乃梨子は自分のことを「逆・隠れキリシタン」と呼んでいます。カトリックへの信仰心は微塵もなく、仏像の造形美に見せられている自分を正しく異端だと認識しています。 副題のチェリーブロッサムは、ご存知サクラのことです。バラ属の中ではとりわけ大きな木になります。 サクラは北半球に分布し、花を観賞用とするものと、実を食用にするものに大別できます。 日本では半八重咲きや

      • バラの歴史からみたマリア様がみてる「いとしき歳月(後編)」と「バラの本数と花言葉」

        ごきげんよう、はねおかです。 そろそろバラの二番花の季節ですね。 現代バラ(ラ・フランス以降のモダン・ローズ)は60日おきに咲く四季咲き性を持っていますから、春の一番花を早めに切った場合は二番花の咲く時期、というわけです。 さて、今回は「いとしき歳月(後編)」と「バラの本数と花言葉」についてです。 花にはそれぞれ花言葉が与えられていますが、色や本数によって変わってくるのをご存知でしょうか? 例えばカラフルな花の代表格、チューリップ。 赤いチューリップの花言葉は「愛の告白

        • バラの歴史からみたマリア様がみてる「いとしき歳月(前編)」と「エリナ」

          ごきげんよう、はねおかです。 先日、神奈川県にあるバラ園「生田緑地ばら苑」に行ってまいりました。 いいバラ園でした。 そこでボランティアの人のバラのガイドを聞いていたら、無性にバラに触りたくなって、荒川区のボランティアであるバラの会に入会しちゃいました。 これからは僕の培ってきたバラ栽培技術を披露しちゃうゾ☆ さて、今回は「いとしき歳月(前編)」です。 要約すると、麗しの黄薔薇さまが、日夜別々の男性とお付き合いしている―通称「イエローローズ事件」がリリアンに広まって…?

        バラの歴史からみたマリア様がみてる番外編「祥子さまはなぜ桜が嫌いなのか」

        • バラの歴史からみたマリア様がみてる「チェリーブロッサム」と「日本のサクラ」

        • バラの歴史からみたマリア様がみてる「いとしき歳月(後編)」と「バラの本数と花言葉」

        • バラの歴史からみたマリア様がみてる「いとしき歳月(前編)」と「エリナ」

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        • バラの歴史とマリア様がみてる
          21本
        • バラ好きの視点から読み解くさよならローズガーデン
          5本
        • マリみてワンドロSS集
          77本
        • ヒガンバナとリコリス・リコイル
          3本

        記事

          バラの歴史からみたマリア様がみてる番外編「水野蓉子さまの名前を考えよう」

          ごきげんよう、はねおかです。 今回は水野蓉子さまのお名前について考えてみたいと思います。 水野蓉子さまのお名前に関するエピソードは、いとしき歳月(後編)に記述があります。 いくらなんでも、親が自分の可愛い一人娘に「養子」とは名付けないでしょう。 聖さまの、当時の他人への無関心っぷりが分かりますね。 実際、アクセントとしては芙蓉と扶養では違います。 芙蓉はフにアクセントがつき、扶養ではヨにアクセントがつきます。 この辺りのミスリードを誘う手法は小説という文章の媒体ならでは

          バラの歴史からみたマリア様がみてる番外編「水野蓉子さまの名前を考えよう」

          バラの歴史からみたマリア様がみてる「ウァレンティーヌスの贈り物(後編)」と「コウシンバラ」

          ごきげんよう、はねおかです。 今回はウァレンティーヌスの贈り物(後編)です。 ウァレンティーヌスの贈り物(後編)は、バレンタイン企画である三薔薇さま方のデートの様子を描いた「ファースト デート トライアングル」、前編の裏話に繋がる「紅いカード」、水野蓉子さまが主役の「紅薔薇さま、人生最良の日」の三つの話で構成されます。 今回フューチャーしたいのは、「紅薔薇さま、人生最良の日」です。 一言で説明すると、「風邪と生理と胃痛と大学受験が重なった人生最悪の日である水野蓉子、彼女

          バラの歴史からみたマリア様がみてる「ウァレンティーヌスの贈り物(後編)」と「コウシンバラ」

          バラ好きの視点から読み解くさよならローズガーデン第5回~その病は星となって

          ごきげんよう、はねおかです。 5回目となる今回は黒星病についてです。 さて、あなたは風邪をひいたことがありますか? この質問をあなたの周りの人へ聞いてみれば、大半の方は「ある」と答えるのではないでしょうか。 黒星病もまた、バラの罹る病気の中では非常にポピュラーな病気です。そう、ヒトで言うところの風邪のように― 黒星病、うどんこ病は、バラを育てたことがある人ならば一度は経験したことでしょう。僕も経験しました。 黒星病はバラ科の植物に多く見られますが、その正体はDiploc

          バラ好きの視点から読み解くさよならローズガーデン第5回~その病は星となって

          マリみてSS「Storyteller」

          お題:山口真美(2023/06/14) 人は見えないものに惹かれてしまう。 見えているものよりも、ずっと。 そして、その見えないものに光を当てて、見えるようにする自分の仕事に。 誇りを感じてしまう。 そして、それは。 錯覚さえも感じてしまうようで。 少しの自画自賛と。 少しの自己嫌悪。 「そういうことね。ありがとう」 手帳に記入をし、礼を言う。 真美はため息を吐いた。 昼休み、福沢祐巳と松平瞳子があわや殴り合いのけんかになったという一報を掴んだ。 何人かに裏付けを取ると、

          マリみてSS「Storyteller」

          マリみてSS「Stay at my side」

          お題:久保栞(2023/06/07) 手を繋ぐと、相手の色々な感情が分かるような気がする。 緊張とか。 不安とか。 繋いだ手から相手の感情が流れ込んでくるようで。 そして、そうさせている原因の一つが自分でもあるわけだけれど。 「聖、緊張してるの?」 私はクスリと笑った。 「…栞は緊張しないの?」 傍目から見ても緊張している聖の顔。 これが本当の聖。 怖がりで。 臆病で。 寂しがりで。 「私に告白してくれたときを思い出して。そうしたら、きっと大丈夫よ」 薔薇の館のビスケット扉

          マリみてSS「Stay at my side」

          マリみてSS「朱に交わらず」

          お題:蟹名静(2023/05/24) あの日のことを今でも覚えている。 ひと目見た、あの時を。 ここ、リリアン女学園で。 誰にも交わらずに、ただ一人、そこにいる。 鋭い眼光。 他の人を近付かせない雰囲気。 それはまるで、子羊の群れの中に、一匹混じった狼のよう。 いつか噛みつかれてしまうかもしれない危うさを秘めていた。 それでも、私は構わないと思った。 「静さん、どなたか気になるお姉さまでもいらっしゃるのかしら?」 静さんなら、どの上級生のお姉さまからも姉妹の申し出があっても

          マリみてSS「朱に交わらず」

          近況

          ごきげんよう、はねおかです。 先日、通院している心療内科の先生から抗うつ剤を処方されまして。 これがまたキツいんですよ。 休日、本当に何もやる気が起きない。 びっくりですよね。 自分でも引いてます。 これ、近いうちに、仕事も行けなくなるのか?と。 それは困りますわ。 死にますよ。 唯一、遺伝子レベルで組み込まれている、生命としての「死にたくない」という意識だけで生きているという。 生きてるとは何か? みたいな感じですね。 まあ、落ち込んだところで何もならないので、

          マリみてSS「私の居るべき場所」

          お題:武嶋蔦子(2023/05/17) 女の子たちの笑い声と、シャッター音。 思えば、ずいぶんな世の中になったものだ。 デジタルカメラが出てきたと思えば。 カメラ付きケータイが出てきたと思って。 それが今ではスマートフォン。 自撮りに興じる彼女たちを、蔦子は、懐かしむように、あるいは羨むように眺めた。 もうリリアンを卒業して二十年以上経った。 今のリリアンのことは知らないが、流石にスマートフォンの携帯くらいは許してくれるだろう。 さもなくば、暴動でも起きてしまう。 そこまで

          マリみてSS「私の居るべき場所」

          マリみてSS「タガイチガイ」

          お題:山百合会(2023/05/10) あの頃。 ”つぼみ”でありながら。 集合体としての”薔薇さま”になる程には。 お互いのことを何も知らなかった時代― 「…は?」 私と江利子は、お互いに顔を見合わせて言った。 この人は何を言っているのだろうか。 私はその頃は他人に興味はなかったし、江利子はやる気がなくて。 そんな私達に向かって、蓉子は言ったのだ。 「世界を変えませんか?」 って。 「…は?」 私と聖は、お互いに顔を見合わせて言った。 この人は何を言っているのだろうか

          マリみてSS「タガイチガイ」

          マリみてSS「Special Occasion」

          お題:休日(2023/05/03) ―リリアンの生徒はいつでもどこでもリリアンらしくあれ 曰く、マリア様がみていらっしゃるから。 ああ、今日ほどこの言葉が骨身に染みたことはない。 願わくば、時を戻したい。 もし、こうなることが分かっていたのなら。 少し外に出るだけだからと、決まらないヘアスタイルのまま出かけたりしなかったのに。適当に見繕った服のまま出かけたりしなかったのに。 少し喉が渇いたからと、たまたま入った喫茶店。 「相席でよろしければ」という店員さんに、少し涼むだけだ

          マリみてSS「Special Occasion」

          マリみてSS「もう少しだけ」

          お題:松平瞳子(2023/04/19) 何事にも匙加減というものがあって。 その一線を少しだけ超えてしまうというのは。 いけないことなのであって。 「…あの、お姉さま」 「なに、瞳子?」 例えばこのように。 日差しが照る夏の日に。 冷房なんてない薔薇の館で。 「いい加減、離れてもらえませんか?」 いくら夏服になったからって。 後ろから抱きつかれては。 「ええ〜?折角姉妹になったんだからさ〜」 仕事にならなくて仕方がないのだ。 「これくらいのスキンシップくらいはさせてもらわな

          マリみてSS「もう少しだけ」

          マリみてSS「君のせい」

          お題:有馬菜々(2023/04/12) 【1】 「ごきげんよう」 「ごきげんよう。ところで菜々さん、なにか嬉しいことでもあった?」 「…ないってば。それより、もう先生来るわよ」 私はそう言って、口元を抑えながら席についた。 軽い茶色い三つ編みの髪。 大きな瞳と濃い眉。 私達姉妹は背丈が変わらないから。 隣に立つと。 妙に近くに感じて。 「…なによ、菜々」 訝しむ、というよりも。 「…何でもありませんよ。睨まなくてもいいじゃないですか」 仮にも伝統あるリリアン女学園の、黄

          マリみてSS「君のせい」