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Keep Calm and Carry On(平静を保ち、いつものままで)

イギリスの暮らしで大事なのは、“Keep Calm and Carry On(平静を保ち、いつものままで)”の精神。

このスローガン、言葉だけきいてもピンとこないかもしれませんが、このセリフをあしらったグッズをみたことはないですか?
たとえば、上の写真のティータオル(ふきん)なんて、まさにそう。


これ、もともとは第二次世界大戦中に、政府が人々に対して、何が起こっても慌てず冷静に、のメッセージを込めたポスターとして作られたもの。
この手のキャンペーンものはほかにもあったのですが、今ではこれだけが突出して有名です。

とはいえ、実際には第二次世界大戦中に制作はされたものの、人目にふれることはなかったんです。
それが、2000年に入って再発見され、メディアで紹介されると、著作権も消滅していたことから、マグカップだったり、クッションカバーだったり、それこそ上の写真でも紹介したティータオルだったり、とグッズがいろいろ作られ、おみやげ物屋さんをはじめ、イギリスらしいアイテムのモチーフとしてすっかりおなじみとなりました。
上の写真のように、赤い地に“Keep Calm and Carry On”を白であしらったものが基本ですが、色も文言もアレンジしたタイプもたくさん出ています。

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イギリスは戦勝国のせいか、はたまたなんでもござれの国民性のせいか(まあ、両方でしょう)、戦争ものをコメディとして扱うことも珍しくなく、その最たるものがBBCで1960〜70年代にかけて制作・放送された「ダッズ・アーミー/Dad’s Army」。
第二次世界大戦を舞台としたコメディ番組で、今にいたるまで繰り返し、繰り返し放送されているほど、普遍的な人気を誇る番組です。

この番組にはキメぜりふがいくつかあり、そのひとつが“Don’t Panic!(慌てない!慌てない!)”。
これ、、“Keep Calm and Carry On(平静を保ち、いつものままで)”に通じるものがあると思いません? 意味するところは同じだし。


“Keep Calm and Carry On(平静を保ち、いつものままで)”にしろ、“Don’t Panic!(慌てない!慌てない!)”にしろ、ここで言われていることって、イギリス人にとって然るべき態度なんだと思います。だからこそ、これらのセリフがいまだもって愛される。

同時にそこには、栄華を誇った過ぎ去りし日に対するノスタルジックな思いもあるのかもしれません。


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