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アンチ・アンチエイジング派宣言!(年齢を重ねることの何が悪い?)

先日、美容院へ行ったときのこと。
私、美容院が得意でなくって、それはなにかというと、美容師さんと他愛ない会話をするってのがモーレツに苦手、なのです。
なんか、あの空間にいるとぼーっとしちゃうんですよね。うとうと眠っちゃうこともあるし。
なので、話しかけられるのが、それも、どーでもいいこと(失礼!)だと、面倒だなぁって思ってしまうのです。
職業をきかれるとモゴモゴしちゃうし、界隈の飲食店の話なんかも食指が動かないし。
無理矢理共通点を見出そうとしたり、無意味に持ち上げられたりするのが好きじゃない、ってのが大きい。

そんなことしなくて、ほっといていいよ。
ここでは、ぼーっとしたいから。


先日の美容院で対応してくれた男性は、そのあたり、非常にツボをおさえていてよかった!
美容師としての腕は分からないけれど(笑)、こういうニュートラルな対応をしてくれる人がいいなぁ。

どうカットするのか、すり合わせたあと、いざ髪を漉き始めて一言。
「髪の毛、多いですね。乾かなくって大変でしょう?」
そう、私は髪の毛がとっても多いのです。言われたようになかなか乾かない。
「そうなんですよ。だいぶ減ったかなぁ、って感じてはいるんだけど、年をとるにつれて、もっとぐぐ〜んと減るもんだと思っていたんですよね〜」
「そこは個人差がありますからね〜。でも、確実に20代30代よりも髪の毛は減っているし、細くもなっていますよ」

このあたりでは、まだ探り探りだったのでしょう、ずばり、40代ですね!って言わないあたり、うまいなぁ、って思いました。
なので、自分から言った方がスムーズだな、と。

「40代だからねぇ。自分じゃ見えないけれど、後頭部とか白髪けっこうあるんじゃない?」
「染めてないんですよね。もちろん年齢的にところどころ色素が薄い髪の毛はあるけど白髪じゃないですね」
「自分の歳を考えると、いつ白髪になっても、って思ってるんだけどね。あれって徐々にくるのかな? それとも一気に白くなるのかしら?」
「比較的どん、ときますよ。羽根さんの場合は、60代ぐらいまで、このままいく可能性が高そうですけどね」
「来るなら来い!で、吉川晃司みたいなのは、それはそれで格好いいかなって思うんだけど、ね」
「ははは。でも、あれ、髪の毛短くないと格好がつかないから、日々の手入れが大変だし、服装とかメイクもばっちりきめないと様にならないですよ。強いイメージが強調されるから、やわらかい路線でいきたいなら、染めた方がいいでしょうね。そういうときが来たら、まずは自分でちゃんとイメージトレーニングしてから、どうするか決めた方がいいですね」

なんか病院で医師と話しているみたい!
うわついた薄っぺらいこと、若いですねみたいなこと、全然言わないの!
そこが気に入った!


白髪も、しわも、しみも、たるみも、すべてなりゆき。どんと来い!
加齢の一体何が悪い?
若く見られることってそんなにうれしいことなのかな?
あのね、私、年相応でいいと思ってるのよ。
いつまでも若々しく、って気持ち悪くない?

自分で選べる服とか靴とか持ち物は、年齢に関係なく好きなもの(私自身は、年をとればとるほどヴィヴィッドな色やデザイン性のあるものが似合うようになると思っている)を身につければいいけれど、加齢による身体の変化は、どうしようもないじゃない?
多少の気遣いはするとしても、あるがままでいいんじゃないの?


そんなわけで、先の美容師さんが年齢に対して、それ以上でもそれ以下でもなく、ありのままで対応してくれたのが、とても好印象でした。
日ごろの、薄いヴェールに包まれたようなもやもやが、ぱ〜っとなくなりました。
ちゃんとわかってる人、いるんじゃない! 同志を得た心境。

年齢に対して過敏に反応しがちな風潮はなんだかなぁ、だし、「若いですね」のセリフが褒め言葉のように蔓延してるのもなんだかなぁ、だし、自虐的に年齢を用いる人もいるけれど、そういうのもなんだかなぁ、だし。
あるがまま、でいいんじゃないの?


なわけで、“アンチ・アンチエイジング”をここに宣言します!


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