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創作するなら褒めてくれる感想を参考にしよう

 創作活動を始めてみると、自分は下手だなあと実感することも多かろうと思います。

 もっと上手になりたい!
 そう向上心を持てることは素晴らしいことです。
 趣味でも向上心を持てた方が張り合いがあって楽しいですもんね。

 しかし向上心があっても、無計画なのはよくありません。
 やみくもな努力では花は咲きません。

 どういう方向に実力を伸ばしていきたいのか?
 自分らしい作品とはなんだろう?

 そう自分に問うことから鍛錬は始まるのです。
 そして問いに答えを出す時、自分の作品に宛てられた感想を紐解いてみることは非常に有意義です。

 創作物をネット上に投稿していると感想が送られてくることがあります。
 手放しに褒めてくれるメッセージのこともあれば、厳しい意見のこともあるでしょう。

 一見、厳しい意見は賢者からのありがたいアドバイスにも見えます。
 しかし私は、自分を褒めてくれるぬるま湯のメッセージにこそ目を向けた方がいいと感じています。

 その理由について、これから話してまいります。

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未熟な腕前でも褒められた部分はきっと原石

 創作を始めて最初から隙のない傑作を書ける人はまずいません。
 大抵の場合は粗があるものです。
 それも後から見返した時に自分でも気付くような大きな粗が。

 そんな未熟な作品でも褒めてくれる人が現れることもあります。
 すごくありがたい話です。

 未熟な作品なのに褒めてもらえる。
 それは未熟でも美点があったということです。
 優れている部分がなかったら作品を褒めることなんてできませんものね。

 あなたが創作を始める時、全く知識がないわけではありません。
 好きな作品、尊敬する作品というものがあって、その憧れる気持ちから創作をしたい気持ちが湧き上がってきたのではありませんか。

 別の見方をすれば、あなたは面白い作品の具体例を既に知識として持っているということが言えます。
 だから創作を始めたばかりだとしても知識はゼロではないのです。

 そしてあなたの知識が良い方向に作用した結果として好意的な感想があります。

 それはあなたの知識が勝ち取った成功です。
 未熟なうちでも褒めてもらえるのであれば、そこがあなたの得意分野なのかもしれません。

得意分野を伸ばすのがいい

 創作をする上では得意なものを伸ばすことが王道です。

 ネットで誰でも創作物を発表できる時代です。
 そんな時代に注目を集めようと思ったら、無数のコンテンツに埋もれずに光り輝く特色が欲しくなります。

 尖っている、なんて言い方をすることもありますね。

 そのためにはまず長所を伸ばした方がいいでしょう。
 とにかく自分の武器を確保するのです。

 そして自分の長所を見つけるために、褒めてくれる感想を参考にします。
 自分では気付かない長所というものも結構あるじゃないですか。
 気付かないままじゃ、もったいない。
 自覚していなかった武器を発見できればこれほど心強いことはありませんね。

好意的なファンを魅了した方が得

 あなたの作品を好きだと言ってくれる人と、下手だと言ってくる人。
 どちらに気に入られたいと思いますか?

 もしかしたら負けず嫌いの方は、下手だと言ってきたやつをぎゃふんと言わせたいと思うかもしれませんね。
 その反骨精神も努力をするエネルギーになりますから大事です。

 でも。
 でもですよ。

 その人、あなたの次回作をチェックしてくれますか?

 あなたの作品を好きだと言ってくれる人の方が、次回作も見てくれる可能性って高そうじゃありませんか?

 見てくれる可能性がより高い方を喜ばすべきです。

 せっかく短所を克服したところで、ぎゃふんと言わせたい相手が見てくれないのでは意味がありません。

 それよりもファンを喜ばせましょう。
 喜んだファンは「知り合いに広めたい」と思うようになります。
 そしてSNSなどから新たなファンを引き連れてきてくれます。

 また見てくれる。
 さらに作品を拡散してくれる可能性がある。

 そういう人の方向を見て作品を発表してみましょう。

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的を射たアドバイスって難しいもんね

 褒めてもらって伸びるのは気持ちがいいです。
 自分の長所を自覚できて喜びも多いですね。

 一方で、否定的なことを書いた厳しい意見やアドバイスって、参考にするのが難しいです。
 今までの自分とはやり方を変えることが求められるからです。
 労力がいります。大変です。

 しかも、もしもそのアドバイスが的外れだったらどうしますか?
 苦労して自分のやり方を変えて、その結果作品がつまらなくなった。
 これでは報われないですよね。

 だからアドバイスを受け入れる際には、そのアドバイスが確かに正しいと納得できることが重要です。
 納得や理解のできないアドバイスを尊重するのはリスクがあります。

 一見には理路整然とした意見も、結局はその人の好き嫌いに基づいていることがあります。
 相手のためになるアドバイスをするのって難しいんです。
 的外れなアドバイスがあることに気を付けないといけません。

 だけども「あなたの作品が好き」って感想は的外れとかあまり考えなくていいです。
 だって最初から好き嫌いの話をするつもりで言っていることですもんね。

 ぜひ好きと言ってくれる人のことを意識してみてください。
 その人をもっと喜ばすために腕を磨くって素敵だと思いませんか?

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