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小説を挫折せず10万文字書けるアイデア

 夏です。連休もあります。
 noteを書いたり小説を書いたり、創作活動にいそしむ方も多いのではないでしょうか。

 しかし創作活動によくあるのが挫折です。
 趣味でやっていることですから途中で投げ出しても問題ありません。
 書くのがだるくなったらやめちゃえばいい……。

 とは言え、始めたものは綺麗に終わらせたいですよね。
 途中でやめちゃうのってなんだか敗北感があります。

 私は趣味で小説を書いている他、シナリオライターの仕事もしています。
 小説の腕前自体はへたっぴですが、最後まで書くことに関しては大得意です。
 そして指定された文字数で物語を書くことも得意なので、その点がシナリオライターの仕事をする上で有効に働いています。

 今回紹介するコツを転用すると、ライターの仕事にも利用できます。
 それでは、狙った文字数で文章を書くコツを紹介しますよ!

自然体で書ける量を知る

 このステップでは自分が自然に書ける文章の量を測ります。
 まず短いプロットで短編を書いてみましょう。

 短いプロットなので、単純な設定、単純なお話にします。
 どんな出来事が起きて、どんな結末を迎えるのか。
 この2点を決めれば一応は短編が書けるはずです。

 たとえばこんな感じ。

 天気予報でお金が降ってくると聞き間違えた男は大きなバケツを買ってきた。
 もちろん降ってきたのはお金ではなく雨だったが家が雨漏りしていたためバケツが役に立った。

 短いプロットが用意できたら物語の本文を書いてみます。
 数百〜数千文字の短い話ならこれだけのプロットでも書けるでしょう。

 長さは自由ですが、無理に長く書こうとする必要はありません。
 書くことに詰まったらすぐオチに向かって構いません。
 測定して知ることが大切なので、意外に少ない量しか書けなくてもどうか落ち込まないでください。

説明や描写と文字数の目安を測る

 ここから書ける量を測定する作業をします。
 先ほどのステップで用意したプロットと書いた短編を見比べてみます。

 まずプロットを細かく分解してみましょう。
「説明や描写が必要なこと」という単位で分解をおこないます。

 さっき例として出したプロットを分解してみると、

 1.主人公は天気予報を見ている状況(説明)
 2.主人公はお金が降ってくると聞き間違え、お金を手に入れるチャンスと思い込む(描写)
 3.バケツを買ってきたが実際に降ったのは雨だった(描写)
 4.家が雨漏りをしていることに気付くが偶然にも買ってきたバケツで対処ができる(描写)
 5.聞き間違えが意外にも役に立った、みたいなことを書いて締めくくる(説明)

 という5つのことを説明や描写して成り立っている物語だとわかります。

 では、その1つ1つの説明や描写が、どのくらいの文字数で書かれているか数えてみましょう。
 Wordなど一部のテキストエディタは文字数をカウントする機能がついてますし、noteの投稿画面でも文字数は確認できますね。

 この一連の作業によってあなたは2つのことを学べます。
 1つは、単純なプロットで短編を書いた場合の文章量。
 そしてもう1つは、自分が1つのシーンにつき何文字くらい書けるかの目安です。

 この2つの情報が、文字数を決めて物語を書く上でとても役に立ちます。

文章の量を変化させる要素も意識する

 ここまでの作業で大体の目安を得られました。

 しかし1つ1つのシーンが常にほぼ一定の文章量になるとは限りません。
 文章量を変化させる要因は色々とあります。

 たとえばそのシーンに登場する人物の数。
 2人以上の人が出てくるのであれば会話が生じて文章量は多くなりやすいです。

 会話の他にも、難解なことを説明する時にも文章は多くなってしまうことでしょう。

 可能ならさらに短編をいくつか書いたり、自分が過去に書いた作品を参照したりして、1シーンごとの文章量がなにに影響されてどう増減するのかを分析してみてください。

 また、プロットには存在しないけれど書いている時の思い付き・アドリブで挿入される会話やシーンもあるかと思います。
 自分がどれだけアドリブの出やすい人間なのかも考慮しておいた方がいいですね。

 私もよくアドリブを使います。
「ここで2人が仲良くなる!」とシーンの役割だけ決めておき、具体的にどんな出来事が起こるかは出たとこ勝負にするのが、書いていて楽しいので好きです。

自分を理解した上でプロットを練りましょう

 10万文字などの文字数の多い物語を書く時には、プロットを用意することが大切です。

 プロットの役目はただ物語を決めるだけではありません。
 アイデアの量からどれだけの文字数になるか目分量で測れれば、思いどおりの文字数で文章を書けます。

 ライターの仕事にもこのコツは転用できます。
 ライターは記事で情報を紹介する仕事であり、情報収集も大切な仕事です。
 記事を書く前には必ずと言っていいほど調べ物の時間があります。

 1つの情報で何文字になるのか?

 その目安を把握すれば調べ物の時間を最低限に抑えられます。
 多すぎず少なすぎず、ちょうどいい量の情報が集まったら切り上げられるのです。

 ぜひ1つのアイデア・情報からどれだけの文字数を書けるのか意識してみてください!

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