![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146256443/rectangle_large_type_2_b0ded40b94646113a30f2d6dc6319f3f.png?width=1200)
Photo by
natsume257
短歌二十二首 【2024年6月まとめ】
【6月自選五首】
![](https://assets.st-note.com/img/1720177688879-nhQVqTIujO.png?width=1200)
むしゃくしゃを蹴り飛ばしたら真夜中のドライブスルーですき家に寄ってく
ふたたびの逢瀬に染めるかんばせをいかなる花の色にたとへむ
天の河ひつくりかへして土砂降りの涙としてゐる星祝の夜
終わらない夏に憧れブルーハワイぶちまけるように飛び込む 飛沫
あとがきも余すことなく読みをへて閉ぢたる本のため息をきく
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
ひょっとしてあなたも月の里人で虹の入り江のそばに住んでた?
あじさゐにとまつている草かげろふの翅に透かしてみる初夏の陽射し
縁石のうえを歩くバランスで ともだちじゃない境目はどこ?
絶望と希望をないまぜに 乾き 救命浮標となるべき愛だ
子らの手を引かぬ腕こんなにも軽く歌集を何冊買えるだろうか
トットットッ眠りながらも駆けている心悸をゆったりゆったり撫でる
微弱なるフリーWi-Fiのつながりであなたの好きなタイプをさぐる
生活とふ家族の歯車まはすため一番大事は母の健康
歯に穴があいてしまった 歯医者まであと二日 空洞の底の痛み
子を叱る感情の荒波の中でうずくまっている幼きわたし
色のない自分となってカルピスに牛乳そそぎかきまぜる朝
すてきです あるある わかるよ がんばって いろんな気持ちを込めてる「いいね」
羽づくろひして舞ひ落ちるひとひらを行方なき手紙に貼りませう
相聞を詠ひあふやうに七年前交はした約束、雨に染む夢
うずくまるぼくの涙をしつとりと舌で舐めとるきみのやさしさ
ちょっとずつ蕾を剥いでいくように知ってくださいわたしの花柱を
てのひらで包み込みあたためませう 孵ると信じ推敲する短歌
この記事が参加している募集
記事をご覧下さりありがとうございます😊💕もしサポートいただけましたら、感謝して創作に充てたいと思います。