短歌十八首 【2024年9月まとめ】
【9月自選五首】
まつさらなおえかき帳にぐるぐるぐる、あかい太陽、太陽たるきみ
むつちりと干し柿食ひちぎるやうに引き剥がしたる古傷がある
時雨月こぼれてしまふ胸のうちガラスビーズを拾ひ集めて
バス停のベンチに坐る老女の背 コミュニティバスのまるみに似たり
薫衣草かをりゆたかに紫のくもゐの庭に咲きほこるかな
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だんごむし空を飛ぶつて云ふのならきみもいつかは飛べるさきつと
本当は誰にみとめられたかつたの あなたのつよさはぼくが知つてる
ふくらんでいく悪意、刃、これ以上わたしの好きを傷つけないで
別れ路の湿るあめあがりの朝に飛び去るあをき蜻蛉のかろらか
はろばろと征きたる機影しろくしろくみ空に溶けて きみに逢ひたし
特記事項:甘味は毎日与ふ事。カフェイン過剰摂取に注意。
独唱をつい聞き入りて夕間暮れ つくづくうゐほふうゐほふ、じゐゐい
まるまるとおほきなにつこり梨を見て吾子もにつこりつい手を伸ばす
とへはたへ九十九の神が織りなして燃え盛りたる九重の秋
茜雲うすき紅葉の葉を照らし秋に染めてやかなかなのこゑ
秋深しみ山に燃ゆるもみぢ葉は人知れずきみを恋ふるこころぞ
ひとつひとつゆびさしながら
は、じ、め、て、の、 は、た、ら、く、く、る、ま、 ず、か、ん、
とよめり
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