見出し画像

【漢詩】お茶①

うちの4歳の長男が公園で思いっきり転んで、擦り傷を作りました。ちょっと傷口の面積が広いただの擦り傷なのですが、

「このままじゃ歩けない…泣」

と号泣して足を引きずっています。

ところが、家で特大絆創膏を貼ってやると

「あー、これで走れるわー」

と途端に泣き止んで廊下を走り出しました。

プラシーボが効きすぎる。


さて、徐々に蒸し暑い季節になってきました。

五月は自粛で出歩けませんでしたが、もう新茶も出回っている季節です。冷たいお茶ですっきりしたいですね。僕は普段は烏龍茶、茉莉花茶を飲むんですけど。

というわけで、今回はお茶の漢詩です。


〔唐〕柳宗元『柳河東集』巻四十三
 夏昼偶作

南州溽暑酔如酒  隠几熟眠開北牖
日午独覚無余声  山童隔竹敲茶臼

【書き下し文】
 夏昼偶作
南州の溽暑酔うて酒のごとし  几に隠つて熟眠し北牖を開く
日午独り覚め余声無く  山童竹を隔てて茶臼を敲く

【現代語訳】
 夏の昼の偶作
南州の蒸し暑さはまるで酒に酔っているかのようだ
机にもたれて熟睡しようと北側の窓を開く
正午にひとり眠りから覚めるとひっそりとしており
山童が竹林の中で臼を挽く音だけが聞こえる


蒸し暑い日に窓を開けて風が吹き込んでくる。静かな竹林の中で、茶葉を挽く臼の音が聞こえてくる。なんとも素敵な状況です。

あー、ならまちの中国茶カフェ行きたいなあ。

安井直人

ここから先は

0字

¥ 200

皆さんのサポートで、ハンドボール普及のためのイベント企画やハンドボールに付加価値をもたらすアイデアを広めていきたいと思います!よろしくご支援ください。