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仕事つくる#4 起業は何からはじめるといいかという話

こんにちは、私です。
今年の2月に息子が誕生し生後50日を迎えました。嫁様曰くはじめの頃は授乳中に痛みがあったそうなのですが、最近は息子が上手になったのか、全く痛みを感じなくなったそうです。
ちなみに猫の授乳が特徴的なことをみなさんご存知でしょうか?猫の赤ちゃんは生まれてはじめて吸った乳首しかそれ以降も吸わないらしいです。マイボトル的な。これは匂いで判断しているらしく、したがって母猫を洗ってしまうとマイ乳首がわからなくなってしまうみたいですね。

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さて、本日はバイオマスから少し離れて、起業は何からはじめるといいかというタイトルでうねうねと文章を書いていきたいと思う。

そもそもなぜこのタイトルでnoteを書こうと思ったかというと、西粟倉村にインターンにくる学生と会話をしていて、私が大学生だった頃より起業したいという若者が増えてきたように感じたからだ。そして、何からスタートするといいのかを自分なりに整理してみようと思った。....そもそも西粟倉村に好き好んでくる学生なのだからちょっと歪んだ統計になっているかもしれない(笑)。まあそれはよしとして、私が出会ってきた事業家がどのように事業をスタートしたかを思い起こしたところ、綺麗に一つの共通項をみつけることができたので、本日はそれをまとめていきたいと思う。

結論からいう、それは

顧客を抱えることからスタートしている


ということだ。客付け→商品・サービス開発の順である。


それでは、私がこれまで出会ってきた3人の事業家を紹介しつつ、しこしこと解説していこうと思う。


業界で信頼できる仲間をつくった人

一人目は株式会社サンワの山川和邦氏。
この方は私がレスリング競技を引退してはじめて就職した会社の創業者(現在は会長)だ。(株)サンワはアニメや音楽、それからスポーツ業界のグッズを受注生産しているOEMメーカーである。会社のホームページはこちら。

創業は1973年、今の形とは全く違う卓球専門店でスタートしている。山川氏は大変器用な人物で、卓球専門店をつくる前にBarを運営し銭稼ぎをしていた。その頃知人の紹介でとある高校の卓球部の監督を務めることになり(ほんとにひょんなことだと思う)、昼は卓球の監督、夜はBarのマスターという生活スタイルであった。卓球は未経験であったが、卓球日本代表の知人から勝つためのノウハウを学び、なおかつ卓越したリーダーシップでわずか一年で全国大会出場選手を輩出した。彼の熱心な指導は評判を呼び卓球界で多くの知り合いをつくるに至った。しかし当時の彼には悩みがあった。それは「夜遅くまで運営するBarはもしかしたらお客さんをダメにしてしまっているのではないか」ということだ。そんなことで彼は次のビジネスを考えるようになり、そこで生まれたのが卓球専門店のアイディアだった。私は「どうやってビジネスを始めたのですか?」と彼に聞いたことがある。彼はこう答えた。「卓球界で多くの仲間をつくることができたんだよ。だから、卓球用品を僕が売るといったら、彼らが必ず買ってくれると確信していた。」と。そして彼はこれまで各学校がバラバラに買っていた卓球グッズを、自分である程度の量をまとめて買うことで安く仕入れ、それを販売するという商売をスタートさせたのだ。他の卓球仲間が山川氏をいかに信頼していたかがわかる。(ヒアリングしたのは4年も前のことなので、細かい点で間違っているかもしれない。が、多分許してくれる笑)


プレイヤー不足問題に自ら手をあげた人

二人目は株式会社sonrakuの井筒耕平氏。
この方は私が現在務める会社の代表取締役であり、西粟倉村を拠点にバイオマス、宿泊、コンサルと3つの事業を手掛ける若き経営者だ。

彼は西粟倉村でバイオマス事業をする前は、隣町の地域おこし協力隊であった。当時は自伐型林業の実践・勉強したり、名古屋大学大学院で環境学を学んだ知識を活かし、森林・バイオマスといったジャンルで自治体へのコンサルティングを行っていた。そして、隣の西粟倉村でもバイオマス導入計画があがりアドバイザーという形で関わるようになった。しかし、いざバイオマスボイラーを導入しようという時にプレイヤーがいない問題(田舎あるある)に直面した。その時「そうであるならば私がやります」と手をあげたのが井筒氏であり、彼は西粟倉村に移住し自らバイオマス事業をスタートしたのであった。前述の山川氏とはまた違ったパターンだが、顧客ありきでスタートしたビジネスということでは共通しているといえる。


はじめてのお客様は大学の恩師

そして三人目は、最近レスリング界を賑わせているKURIMORI FILMの代表、栗森幸次郎氏。
彼はレスリング界にこれまでなかった映像というジャンルで独立した人物だ。
👇KURIMORI FILMのYOUTUBEチャンネルはこちら
https://www.youtube.com/channel/UCz227-MC7Gm8pxdjabgVSlw


ちなみに年は私の一つ下にあたる(1991年生)。彼の創業ストーリーはなかなか面白い。レスリング競技引退後、一度役者を目指し太田プロに所属した。そこでは映像を撮られる側であったが、日々繰り返す中でどのアングルで撮られているかが頭に入るようになり、撮る側の視点もわかるようになってきたという。そして、当時付き合っていた彼女がスマホでの動画編集が得意であったことから自らも編集を楽しむようになり、知人の動画を作ってSNSなどにアップするようになった。その動画のクオリティと面白さが徐々に評判を呼んだ。そして、レスリングというニッチな業界で映像を専門にした事業を展開したらビジネスチャンスがあるのではないかと思うようになったという。そう思い立った彼がはじめにとった行動は、出身校である日本体育大学レスリング部の監督に相談することだった。その結果、日体大レスリング部のメモリアルDVDを作成することになり、このはじめての仕事を皮切りに独立を決めたという。山川氏同様、商品や生産設備を整えるよりも先に顧客獲得からスタートした典型例といっていい。


以上が私のまわりの事業家3人の起業ストーリーである。一見、商品やサービスがあるから起業できると思うかもしれないが、彼らの話を聞いていると、商品作りは後からでもなんとかなるもんだなあと思わざるを得ない。確かに顧客獲得から入ることで初期の資金的なリスクをクリアすることができる。

皆さんにしっかりと断っておきたいが、「顧客獲得が先」という結論に導くためにわざわざこの3人を取り上げたわけではなく、就職した2社中2社の社長と、私が精通した業界で活躍する若き事業家を対象に選んだに過ぎないということ。そういえばの話だが、私がこそこそと宣伝しているMAMOにおいても、コーチを勤めていたジュニアレスリングチームの相談があってからシングレット作成に乗り出したのだから、「顧客獲得が先」という法則と合致する(規模小さいけどね)。

ここで書き加えておかなければならないことは二つ。
一つは、このパターンが全てではないこと。当然商品開発が先の場合もあるし市場を席巻する画期的な商品であるほどプロダクトアウトのケースが多い。顧客獲得からはじめることは、事業のスタートのしやすさに起因するということ。
そしてもう一つは、皆それぞれ得意なことをベースに持っていたということ。加えて、商品やサービスが出来上がる前の状態でも顧客獲得に値する信頼があったということだ。

そう考えると、起業を考える上でまず取り組むべきは、目の前のことを一生懸命にし、目の前の人を大切にすることなのかもしれない。おっと、今の私に最もかけている点だった。

いい振り返りになりましたな、

ではまた。

👇今回紹介したKURIMORI FILMにつくってもらったMAMOのプロモーションビデオを見てくれよ!


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