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日本の1.5倍!?ゴミの量から考える中小企業でのSDGs浸透を加速させるヒント



年間約8000万人もが訪れる、花の都パリ。


そんな憧れの街を「下を向いて歩いたことはありますか?」


フランスと日本のゴミ事情

実際に歩いてみると、路上にはゴミや犬のフンがかなり落ちています。


日本の首都東京と比べるとけっこう汚いんです。

(気に障った人がいたらごめんなさい)


あくまで参考ですが、統計によるとフランス人と日本人一人が1年間に捨てるゴミの量は1.5倍くらい違うみたいです。


フランス人:年間約509kg(2014年、Eurostatより)

日本人:年間約336kg(2020年、環境省より)


その裏付けとまでは言いませんが、こんな話も聞いたことがありませんか?


日本に来る外国人がまずおどろくことの一つは、『街のキレイさ』とか『分別』だといいます。


同調性のマジック

「フランスって環境先進国じゃなかったっけ?」と思われるかもしれませんが、日本とフランスのこの違いはいったい何が原因なのでしょうか?


そのひとつは、『ゴミに対する意識の違い』かもしれません。


フランスをはじめとする欧米の国々では、家庭レベルでは大ざっぱな分別だけ。あとは収集車がゴミをなんでもかんでも「バーッ」と回収します。


反対に日本では、家庭レベルでゴミを細かく分別してから、「収集車さん、よろしくお願いしますm(__)m」という感じです。


実は、世界では、この『日本の方式』が少数派だって知ってましたか?


なぜ少数派なのか?


一つは、『日本人の気質』が関係しているじゃないでしょうか。


基本的にルールはしっかり守るという意識。

『周りの人がやってるから』という同調の意識。


これらが、『ゴミ収集の世界』ではプラスにはたらいてるんだと思います。


ちなみに、計算方法がちょっとちがうので一概には言えませんが、統計によるとフランスのゴミのリサイクル率は30%(2013年、OECDによる)。


日本は19%です。


「えっ?」ってなりますよね?


実は、フランスはゴミ処理センターがかなり優秀みたいです…。


家庭レベルでゴミを細かく分別しなくても、数字の上では最終的にどうにかなってしまっているんですね…。


だからフランス人の中には「ゴミの分別・処理はあくまでセンターで働いている人の仕事」という意識があるのかもしれませんね。


中小企業としての学び

中小企業500社を対象にした調査によると、SDGs活動を実践している企業はわずか3.4%(2020年)だそうです。


誰一人取り残さないためには、まだまだSDGs活動を実践している企業の『輪』が小さいですよね。


ゴミの話で言いましたが、意識の違いだけで、ゴミの量が1.5倍減ったり、街がキレイになったりするわけです。


そう考えると日本人の本領が発揮されていないと思うんです。


SDGsが社内に浸透していかないと悩んでいる方、いらっしゃるのではないでしょうか。


実際に私もそうで、100~200名規模の会社で浸透させていくだけでも、ハゲそうなくらい悩みます。


でもそのうち、日本人の同調性というマジックが効いてくると思うんです。


なんとなく社内で皆がSDGsを意識している、そういう雰囲気を作り出せれば、『バーッ』と広がるのではないでしょうか。


さらに言うと、複数の取引先企業が集まったときに、SDGsを実践していない企業が「まずいかも…」と思うこともあるのではないでしょうか。


自治体単位でも、県単位でもそういった可能性はあるかと思います。


日本人には良くも悪くも「ルールは守る」という意識が教育で叩き込まれています。


世間では、ゴミ出しをはじめ、「ルールを守らないと何か言われる…」という力もはたらいています。


日本人の特性を逆手にとると、SDGsを実践していないことが少数派という状況がつくられていくと、


社内だけでなく、やがては取引先、地域、日本全体に広がっていき、


「本当に困っている人」が救われる、行きやすくなる世界を作り上げることに、多くの中小企業が貢献する日が来るのかもしれません。


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編集後記

最後まで読んでいただき本当に本当にありがとうございました!

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今後も中小企業SDGs担当の方々のために役立つ生きたノウハウを配信していきたいと思います!




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