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何か上手いこと言えたらいいのに

今日も君は自己嫌悪。

「死にたい」
「消えてなくなりたい」
「眠れない」

そんな言葉がストーリーに上がっている度に思う。

『何か上手いこと言えたらいいのに』


そう思いながらストーリーを見流してしまう私は狡い。
でも言葉をかけることで余計に君を追い込まないか気になってしまう。
君の感受性と責任感は私の100倍くらい強いから私の言葉を受け入れられないかもしれない。

『気にせんでいいよ』

そう言った所で逆に重荷になるだろうことだけは想像がつく。
だって、そんなことが出来ていれば君は病気を抱えていない。

君は言った。

「精神障害者は就職も出来ない。何にも出来ない。」

そんなことない。
君の良い所を私は沢山知っている。  
だから、そんなに自分を卑下しないでほしい。

そう伝えたこともあった。
けど、壁の内側にいる君には届かなかった。


バイトの面接に落ちたこと。
人に対応することが怖かったこと。
自分の期待に自分が応えられないこと。

「今回も自分に勝てなかった。」

そう言って君は自分に絶望した。

『自分に勝たなくたって良くない?』

そう言った私の声は届かない。
もっと君に響く言葉と伝え方があるんだろうけれど私には分からない。

君は勤めて働くことにこだわっているけれど
私は正直そんなことどうでも良いと思う。
このご時世、会社や組織に属さなくたっていくらでも稼ぐ道はある。
人と関わらなくたって出来ることは沢山ある。
それで生きていければそれで良いじゃないか。
自分が苦手なことを避けて何が悪い。
『負けた』じゃなくて『負けるが勝ち 』なんだよ。
もっと狡くたっていいのに、開き直ったっていいのに。
そんなこと聞いちゃくれない。


「クソ真面目か。」

そう呟いた所で絶望の沼に沈んでいる君には届かないけれど。
それでも、また少し浮かんできたら足掻いてみようとするんだろう。
その沼から這い出そうとするんだろう。
そうなることを私は知っている。
そうやって挑戦する君が強いことを知っている。


君が言う、自分に勝つということが私には分からないけれど、それでも君を応援しているし、見守っている。
何かあれば近くにいるから。
私は話を聞くことか一緒に飲んだくれることくらいしか出来ないけれど、やりたいようにやったらいい。
何も上手いこと言えないけれど、何だって、どんなんだっていいから。

生きていくんだよ。

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