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撮影時にしっかりと撮っておくべき理由

ポートレイトにおいて、撮影時に限りなく完成形に近づけておけば、後調整というのはほとんど必要ないと思うのです。

でも、なぜか多くのポートレイトフォトグラファーが「後処理を前提に」というのです。アマチュアフォトグラファーのみならず、プロフォトグラファーでもこういう人がいます。

この理由が私には分かりません。

イメージする写真に仕上げに応じた光を見つけ(または作り)、露出を計算し、ホワイトバランス、フィルムモードをきちんと設定して撮れば、撮ったときにほぼ完成となるはずです。

しかも撮影の現場でなら、実際の被写体、光を見ながら写真を仕上げることができます。
これが後からパソコンでRAW現像する場合には、現場でのリアル感を思い出しながら作業することになります。
でも、記憶は曖昧なもので、現場で仕上げるよりは現実と乖離してしまいがちです。

もちろん、いつでもどこでもパーフェクトな光が得られるとは限りませんし、被写体と背景とのバランスも完璧にというわけにもいかないでしょう。
ですので、現場でどうしようもなかった部分をRAW調整で補うということもあると思います。
あとは、極端なイメージの仕上がりを求めている場合。
例えば、背景だけの色味を大きく変えたいが、ストロボなどでは背景をコントロールできない。だから、RAWで後から背景のみを処理する。みたいな場合も撮って完成とはいかないでしょう。こういう創作活動的な写真はまた別の話としましょう。

私も撮影シーンによっては「ここはたぶん後からちょっと補正がいるな」と思うことや、「このシーンなら背景はこんな風に後から仕上げよう」とすることもあります。

ここからは写真を交えながらお話を進めていきたいと思います。

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