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カメラがあるから寂しくない

もしカメラを持っていなかったら、写真を撮るという目的がなかったら。
こんなところには絶対に1人で来ないだろうなあと思うことが度々あります。

カメラを持ってなかったら、一体何をしたら時間がつぶせるのだろうと思うこともあります。

一人っきりで山の中。
一人っきりで寒い雪の中。
一人っきりで夜の街。
一人っきりで遠い街。
一人っきりって寂しいですよね。
ひとりが好きっていう人もいるでしょうが、いつもひとりというのはやっぱり結構寂しいものです。

でも、カメラを持っていると、写真を撮っていると一人っきりで寂しいと思うことはまずありません。私の場合ですが。
むしろ、一人っきりだからこそ、今見ている情景を写真に撮って、誰かに見せたいという衝動に駆られるのかもしれません。
もし、そこに別の誰かがいたらもしかしたらその情景をその場で共有して満足してしまうのかもしれません。

凍りついた夕方の湖。耳が痛くなるほど寒かったです。
でも、一人で黙々と写真を撮っていて、寂しさを感じることはありませんでした。
もし、カメラを持っていなかったら、5分とここにはいなかっただろうなあと思います。

カメラが相棒。
もしかしてそういうことなのかもしれません。
一人っきりでいると思っていても、実はそこにカメラという相棒がいる。
だから寂しくないのかもしれません。
カメラがあるから一人っきりでも時間を持て余すことがないのかもしれません。

私は、別にカメラに向かって話しかけたりする変人というわけではないです(笑)。
でも、カメラがあるから、写真を撮るから、一人っきりを楽しめるのかもしれない。

もちろん、誰かと一緒に写真を撮りに行くのも楽しいですし、大勢でワイワイ写真を撮ったり、写真の話をしたりすることもとても楽しいです。
でも、一人でも寂しくない。

むしろ、一人っきりだからこそ自分の世界を作ることができる。
孤独感ゆえに自分の感性を素直に出すことができる。

カメラってそんな存在なのかもしれませんね。
写真を撮るってそういうことなのかもしれませんね。

一人っきりを楽しみたければカメラを持っていきましょう。
そうすれば、決して寂しくなることはないですから。

塙真一

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