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サンドウ庵

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2023年8月の記事一覧

64| 生命の間

 先日のヘアカットで、数年ぶりに前髪をつくった。 前髪だけでなく、軽く、新しい感覚も気に入って楽しんでいる。  カットの翌日、アフターフォローのメッセージを寄せてくださったあかりちゃんに、髪の綺麗なラインのわかる写真を数枚、お送りした。  あかりちゃんをお迎えした際、『茶 挑戦』の掛け物をみられて、 と、言っていらしたことを思い出し、 「ユニークな、『茶』の書き主さんがうつっています(笑)」と、添えると、  賢さんにもシェアすると、  と。・・・いや、まったくだ!(

58| 鶯

 鳥の鳴き声。動物の遠吠え。風の音。木の葉のさざめき。虫の音も、四方八方より多重奏。蝉時雨など。  あちらこちらから、ユニークでたのしい、音の響き。 自然にききあうのか、息をあわすのか。 個はそれぞれ自由奏だとしても、やさしいハーモニー。宛ら、360° ホール。  夕方、明るい星々から送られてくる様々な音に包まれ、こちらからも参加し、音階に加わりながら夕食をつくる。しずかで穏やかな時間。  たくさんの音に紡がれ、今夏を楽しむ。 音なき音、生命の奏でる音、細やかな振動、

56| Flowering

 12月には蕾だった水仙の花が、ゆっくりその花弁をひらく頃。 半年ほど、自宅で療養されていた賢さんのお父さんが、帰天された。 夜から朝にかけて、名古屋では珍しいほどの大雪となった日。 その日が、お父さんがご自宅の大地の家ですごされた、最後の一日になった。 □入り口  出会った頃に、「父は医師からあと5年くらいと宣告をうけていて、ちょうどもう、それくらいになる」と、聞いていた。  大地の家ではじめてお会いした日の、朗らかで、優しい、包み込まれるようなやわらかな波動。生き仏

55| 澄むまま溢れるまま

 およそ、〈快適な旅に〉とは程遠い気候環境の中、2019年8月以来、4年ぶりに島根に帰省。 5月か6月の気候のよいときに行くつもりが、片づいていないことがいくつもあり、幾度か順延。 島根で予定していた諸用もキャンセルするなどして、流れを見守ることに。  賢さんからのあと押しもあり、両親の帰省のタイミングとすりあわせて、8年ぶりに共に。 **  2年前の10月初旬。 島根をご案内する旅を企画して、イベントをたてた。 夏頃から感覚のうちに響いていた『MOVE』を、素直に